暖かくなると遭遇する機会が増える「ゴキブリ」。不潔/不快なイメージから嫌われ者の代表格となっているが、生命力の高さから「軍事利用」が研究されているのはご存じだろうか? ゴキブリは「抗菌性タンパク質」を持ち、侵入した菌をやっつける力があるので病気にかかりにくいし、体内に住まわせているバクテリアが「おしっこ」を分解して栄養分に変えるので、水や食料がない環境でも18週間も生きられる。昆虫ならではの身体能力を活かし、災害救助「ゴキブリ」が活躍する日が来るかもしれないのだ。 ■抗菌たんぱく質で身を守る 昆虫をサイボーグ化して遠隔操作する。そんなSFじみた研究があるものかと疑われて当然だが、これが本当に存在する。DARPAの名で知られるアメリカ国防総省・国防高等研究計画庁の主導のもとに、多くの機関で研究されているのだ。昆虫の身体能力は驚くほど高く、自分よりも重いものを運んだり、広い範囲を飛び回ってエサ