となりの801ちゃん [著]小島アジコ [掲載]2007年01月14日 [評者]南信長 「腐女子(ふじょし)」(意味のわからない人は本書で勉強を!)と付き合うオタク会社員が彼女の生態、オタクカップルならではの会話やデートを描いた4コマギャグだ。腐女子の生態を描いたものでは中島沙帆子『電脳やおい少女』という佳作もあるが、主人公の女子大生が一般人の彼氏に腐女子であることをひた隠しにしていた同作と違い、本書の場合は彼氏もオタク。その彼から見ても不可解でディープな腐女子ワールドを、諦念(ていねん)と自虐、そして何より愛情たっぷりに綴(つづ)っている。 斬新なのは〈普段は普通の女の子ですが萌(も)え対象を見つけた時は背中のチャックが割れて中身(?)が飛び出します〉との設定で腐女子の“偽装”ぶりを視覚化し、しかもその中身を〈801(やおい)ちゃん〉という奇怪な異生物キャラで描いたこと。「モエス!! テ