最近クジラを食べましたか? かつて日本人の主要なたんぱく源だったクジラも、いまでは国民1人当たりの年間消費量が50グラム以下というデータもあります。いまもクジラを捕り、食文化を守っているまちがあります。また、かつて古式捕鯨で栄え、クジラを捕らないいまも当時の文化を伝えるまちがあります。千葉県の和田町(南房総市)と山口県長門市通(ながとし・かよい)を訪ねました。 千葉・南房総市和田町 和田のツチクジラ漁は6月20日から8月末まで。捕獲枠は26頭です。ツチクジラは商業捕鯨の停止を決めた国際捕鯨委員会(IWC)の管轄外のため、国の自主管理のもとで捕獲されています。(ひとくちメモ参照) 赤い屋根のかかるクジラ解体場で5日午前11時からオス(体長10・11メートル、体重約10トン)の解体が始まりました。肉を柔らかくするため捕獲から18時間たっています。観光客らが見守るなか、厚さ20センチもある皮と脂