電力食い「データセンター」のために超高圧変電所まで出現 Amazon、Google…「印西市」に次々建つ理由 膨大な情報処理のためのサーバーなどを置く「データセンター」(DC)が千葉県印西市に集積し、電力需要が急増している。対応のため市内には超高圧変電所が新設され、6月5日までに運転を始める予定だ。生成AIの普及でDCはさらに増える見込みで、見直し議論が始まったエネルギー基本計画でも電力確保策が焦点になっている。(砂本紅年)
宮崎雅雄(みやざき・まさお) 神奈川県横須賀市出身。岩手大農学部卒業、同大学院連合農学研究科博士課程修了後、理化学研究所や東海大の研究員などを経て、2011年、母校の岩手大に特任准教授として着任。20年から現職。21年、マタタビ反応についての研究成果を米科学誌で発表した。動物の嗅覚研究に取り組み、企業との製品開発などにも取り組む。ネコよりイヌ派で、イヌの研究もしており、家ではイヌを5匹飼っている。 研究室で飼育しているネコ「セル」を抱く岩手大教授の宮崎雅雄さん。世界的な科学誌が名前の由来で、他に「サイエンス」など17匹のネコがいる=盛岡市の岩手大で ネコにマタタビをあげると、転がったり葉をなめたりかんだり。日本では300年以上前から知られ、「マタタビ踊り」とも呼ばれるネコの不思議な反応で、その理由は「マタタビの匂いを嗅いで酔っぱらっているから」と考えられてきました。岩手大農学部教授の宮崎雅
石川県能登地方で稼働している73基の風力発電施設全てが、能登半島地震で運転を停止した。本紙の調べで分かった。風車のブレード(羽根)が折れて落下したほか、施設を動かす電源が使えなくなるなどした。半数超で運転再開の見通しが立っておらず、能登で進む風力発電の大規模な新設計画への影響は避けられない。(大野沙羅)
自民、公明両党は17日、防衛装備品の輸出ルール緩和に向けた協議で、武器を構成する部品の扱いなどについて意見を交わした。政府・与党は年内のルール見直しを目指すが、議論は密室で行われ、議事録も非公表。政府は与党で協議中だとして国会での説明を拒む。なぜ輸出緩和が必要なのか、国民に根拠が示されないまま、武器輸出の拡大が進もうとしている。 防衛装備品の輸出ルール見直しを巡る自民、公明両党の実務者協議であいさつする自民党の小野寺五典安保調査会長(中央右)=17日、東京・永田町の衆院第2議員会館で この日の協議では、武器の部品と完成品の線引きなどを議論した。殺傷能力のある武器を構成する部品の扱いが不明確だった現行ルールを見直し、部品が殺傷能力や物を破壊する「自衛隊法上の武器」に当たらなければ輸出できるようにする方向だ。
多摩川河川敷で21日に4年ぶりに開かれる「川崎市制記念多摩川花火大会」について、川崎市は6日、資材費や人件費の高騰などで約3400万円の収支不足が見込まれることを明らかにした。中止が続いたコロナ禍の間に協賛企業の撤退も追い打ちをかけた。不足分は台風被害への対応など緊急事態に備えた「予備費」などで賄う。 多摩川花火大会は1929年からの歴史があり、今回で82回目。川崎の夏の風物詩として親しまれてきたが、2018年から10月開催となった。対岸の東京都世田谷区も同時に行う。 市は当初、前回19年開催に比べ1割増の1億1740万円の予算を計上。この日の市議会総務委員会での説明によると、火薬や資材の高騰で花火代が560万円上乗せされ、スロープや案内板などの設営、運営費も2811万円増える。人件費も高騰し、警備要員として市職員を前回よりも60人増の187人とし、警備費の圧縮を図るという。
東京都営地下鉄4路線106駅のうち59駅の駅業務が都から外部委託されており、労働者派遣法が禁じる「偽装請負」を招かないか、という懸念が持たれている。法律上、業務委託元は、委託先の労働者に直接指示はできないが、これらの駅では都職員の駅長のもとで委託先の社員である駅員が働いている。都側は「駅長が行うのは指示でなく情報伝達」と説明するが、現場の駅員からは「実態とそぐわない」という声が上がる。(三宅千智) 偽装請負 実質的には労働者派遣なのに、委託契約に見せかける違法行為。通常の委託では、委託された会社の労働者がその会社の指揮命令下で働くが、偽装請負では委託元の指示に従う。事故や問題が起きた際、労働者に対する責任の所在があいまいになるため、労働者派遣法や職業安定法が禁じている。
東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉圧力容器を支える土台が損傷していた問題を巡り、東電の対応が後手に回っている。土台が崩壊し、核燃料が残る圧力容器が落下すれば、高濃度の放射性物質が新たに放出される恐れがある。東電は容器落下の可能性は低いとして、緊急時の対処をどうするか具体的に示していない。原子力規制委員会も苦言を呈するが、東電の危機意識は薄い。(小野沢健太) 1号機の土台損傷 土台は鉄筋コンクリートの円筒形で、厚さ1.2メートル、内側の直径は5メートル。核燃料が入っていた重さ440トンの圧力容器を支えている。昨年2月〜今年3月に実施した水中ロボット調査で、土台開口部のほか、内周の壁面が床から高さ1メートルにわたって全周でコンクリートがなくなり、鉄筋が露出していたことが判明。事故時の溶融燃料の熱で崩壊した可能性がある。土台外周の床付近は堆積物が積もって確認できず、損傷の
ロシアによるウクライナ侵攻から1年を迎え、政府・自民党内ではウクライナ支援や友好国との関係強化を旗印に、殺傷能力のある武器の輸出解禁を目指す声が高まっている。安倍政権が「武器輸出三原則」の禁輸政策を転換し、輸出を認めた「防衛装備移転三原則」の運用指針の規制緩和を検討する。殺傷能力を持つ武器輸出を認めれば、敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有に続く安保関連政策の大転換となり、識者は「平和国家像の支えを失い、東アジアの軍拡につながる」と危ぶむ。(川田篤志) 「不法な侵略を受けるウクライナの防衛目的でも、現行では殺傷力のある装備品を移転(輸出)できない。殺傷性ではなく、安保上、日本と関係を深めていく国かで考えては」。自民党の熊田裕通氏は今月の衆院予算委員会で、欧米が戦車や弾薬を供与する中、日本は防弾チョッキや民生車両などの支援にとどまる現状に不満を漏らした。 浜田靖一防衛相は「装備移転は日本にとって
フランス文学者で宮沢賢治の研究でも知られる詩人の天沢退二郎(あまざわ・たいじろう)さんが25日、86歳で亡くなった。 多彩な顔を持つ天沢さんには、「ダークファンタジーの傑作」と呼ばれる児童文学の著書「光車よ、まわれ!」もある。子どものころに魅了された者として、本紙エッセー「私の東京物語」の執筆を依頼できたことが光栄だった。2017年、千葉市の自宅近くのカフェで初対面。手書きの原稿を受け取りながら、その中にも登場する「光車」の物語のあれこれを尋ねた。「私の東京物語」は同年11月に掲載された。 しかし、天沢さんが圧倒的に熱く語ったのは宮沢賢治だった。戦前の旧満州で過ごした小学生時代に夢中になり、作品を読破。34歳の時には賢治論を見込まれ、賢治の弟の清六さんから岩手県花巻市の自宅で、夢だった賢治の直筆原稿を見せてもらう。その時、清六さんに告げられた言葉が人生を決めた。「賢治の全集を作り直してほし
世界最大級の古書店街、東京・神保町で大正時代から営業を続ける「古賀書店」が年内で閉店する。クラシック音楽にまつわる資料を大量にそろえた全国でも珍しい店で、研究者や演奏家、愛好家の間では知られた存在だったが、ネットの普及による逆風が高齢になった店主の決断を促した。惜しむ声が上がる。(清水祐樹、宮尾幹成) 店内には、国内外のクラシックの音楽家の伝記や資料、研究書、楽譜などがびっしり。ジャズやタンゴ、シャンソンなど他ジャンルもあるものの、あくまで主力はクラシックで、他のサブカルチャー系の専門店とは一線を画してきた。 「こぢんまりとした店構えながら、音楽大学の図書館にも匹敵する重厚な空間だった」。30年来、月1度のペースで通い続けてきた会社員西原昌樹さん(50)=東京都杉並区=は、店内の様子をそう形容する。「通りすがりの人から専門家まで、幅広い層の客と店主のやりとりを傍で聞くのも楽しかった」と懐か
身近にある草花を調査し、ときには食べてみる。そんな高校の部活がある。都立日比谷高校(千代田区永田町)の「雑草研究部(雑研(ざっけん))」だ。全国的にみても珍しい部活だからか、最近は入部する新入生が多い。部員たちが取材に協力している漫画「ザッケン!」も人気上々で、単行本の第1巻が出版されたばかり。どちらの雑草研究部もいま活気づいている。 「きょうはヨモギを採ってきて団子を作ります」と部員たちが向かった先は学校敷地内の植え込みだった。東京の都心部にある日比谷高校だが、ヨモギがあちこちに生えている。部長の宮崎瑞菜さんの「若葉だけ摘んで」との指示で葉を集める。ヨモギの近くにはドクダミやフキも。「紫の花はダイコンバナ、白いのはヒメジョオン」と岸本葵さんが説明してくれた。
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