ファンタジーの中にある“リアルな生活”が生々しく、面白い岡田: 「この夏面白かったアニメベスト10」というものを見たら、1位が『ようこそ実力主義者の教室へ』で、「えー!?」と思いました。1位は間違いなく『メイドインアビス』だと思っていたのに、なんと20位のところに『メイドインアビス』って書いてあって(笑)。いやあ、普通の人はそうなのかもわかんないな、と思いました。 岡田: まず、『メイドインアビス』の何が凄いのかというと、原作の漫画がめちゃくちゃ面白いんですね。そして、アニメが原作を追い越しているんですよ。 漫画で出来て、アニメーションで不得意なこと、というものがあります。例えば、内面描写や心理描写というものを、漫画の場合はごく自然な独り言のような、いろいろな字体で書くことができる。しかし、アニメの場合は、それを声優さんがセリフとして言って、そのニュアンスで伝える、ということしか出来ないの