JBpressの記事の補足。日本の役所や企業はボトムアップだといわれるが、これは正確ではない。ボトムで決まったことが、そのまま稟議書でトップに上がって決まるなら簡単だ。一番むずかしいのは、このボトムの決定が多くの関係部署にまたがっているケースが多いことだ。 これはドゥルーズ=ガタリのいうリゾーム(根茎)で、図の地下のように他官庁との合議(あいぎ)という合意形成の手続きがある。これは公式の会議ではなく、昔は関係各省にファクスを送って連絡した。今はもちろんEメールだが、これで関係各官庁が全員一致しないと法案はできない。 合議は非公式のリゾーム状の連絡網なので、そこで行なわれた各省折衝を正式に各省のトップが確認するのが事務次官会議である。ここまで上がった法案が否決されることはまずなく、そのまま閣議に上がるが、各省の利害が対立する場合はここで妥協案をつくるか(ほとんどの場合)先送りする。 ところが