国際標準化団体のFIDO Allianceは2023年12月8日、パスワードが不要になる認証技術「Passkeys(パスキー)」の記者説明会とセミナーを都内で開催した。 冒頭の発言の背景には、パスキーに対応するWebブラウザーやモバイル端末のアカウント総数が全世界で70億件を超え、ユーザーの認証にかかる時間が短くなり、導入企業もコスト削減につなげられたといった具体的な成果が相次いでいることがある。今回の記者説明会とそれに続くセミナーでも数多くの成果報告があった。 例えば米Googleは2023年10月から個人のGoogleアカウントでパスキーをデフォルトの認証手段として提供を始めた。同社のID&セキュリティー担当プロダクトマネージャーを務めるクリスチャーン・ブランド氏は「パスワードを使った認証の平均成功率は約14%だが、パスキーの成功率は約64%と4倍近くであり、サインインにかかる時間を半