元社員が検査業務で化学物質過敏症に 「花王」に賠償命令 | NHKニュース大手日用品メーカー「花王」の工場に勤務していた元社員が、有害な化学物質を取り扱い、体にまひやけいれんなどの健康被害が出たと訴えた裁判で、東京地方裁判所は「元社員は大量の化学物質にさらされて化学物質過敏症を発症したと認められる」として、花王におよそ2000万円の賠償を命じました。 ２日の判決で東京地方裁判所の梅本圭一郎裁判長は「元社員は大量の化学物質にさらされて化学物質過敏症を発症したと認められる。会社は排気装置の設置や保護マスクの支給など、作業に当たる人の健康被害を防ぐ措置を怠ったため、元社員が化学物質過敏症にかかった」と指摘し、花王に対し、およそ2000万円の賠償を命じました。 花王は、「判決を真摯（しんし）に受け止めます。判決内容を精査したうえで、会社としての対応を決めてまいります」とコメントしています。
