JR埼京線内の車内で痴漢をして逃げる際に女性にけがをさせたとして、強制わいせつ致傷の罪に問われた男性について、東京地裁は9月1日、懲役2年6カ月、執行猶予4年(求刑懲役3年)の有罪判決を言い渡した。 判決後、被害にあった青木千恵子弁護士が会見を開いた。自身も被害者支援に携わる立場から「性犯罪被害に遭うことは恥ずべきことではない。それを実践したいと思った」と自分の名前や顔を出して話すことを選んだ。 被害を振り返り、「自分の意思に反して、見ず知らずの人間の性的欲望の対象とされることは、私が意思を持つ人間と扱われていないことだと感じました。このとき感じた屈辱感は、今も払拭することができずにいます」と語った。 ●事件の概要 被害者代理人の山本有司弁護士によると、男性は2020年10月6日の午後7時ごろ、十条駅から赤羽駅まで走行中の埼京線内で青木弁護士の尻を触った。当初、スカートの上から尻を触ってい