タグ

ブックマーク / www.jstage.jst.go.jp (5)

  • 七五三の全国的な広がりとスーパーの役割

    戦後の高度経済成長期を境に、人生の節目に行なわれてきた多くの儀礼が、それまでの儀礼の担い手であった地域共同体の手を離れ、「家」の外で行なわれるようになった。外部のサービスを利用して、儀礼が執り行われるようになったのである。サービスの利用は、儀礼を実施する際の一部にとどまらず、儀礼のすべてにかかわる利用の場合もみられる。このような状況は、現代の代表的な子どもの儀礼である七五三においても同様であり、現在貸衣装とヘアメイク、写真撮影といった子どもの七五三を祝うために必要な多くのことを、総合的に提供する「こども写真館」がもてはやされ、高い利用率を誇っている。しかし、このこども写真館登場前に七五三を全国に浸透させる役割をスーパーが担っていたことは、あまり知られていない。 稿では、これまで整理されてこなかった七五三における戦後の儀礼産業の動向を、主にサービス関係者やその利用者への調査結果から明らかに

  • 発達障害児支援としての「予防的対応」

    稿は,放課後児童クラブにおける指導員と発達障害児の相互行為に着目し,支援がどのように行われているのかを明らかにすることを目的としている。特にドロシー・スミスの「切り離し手続き」という概念を分析枠組みとして,支援の実践における指導員と発達障害児の非対称的な関係について考察を行った。 相互行為場面の検討から,発達障害児の行為が問題となる可能性の段階で指導員が介入する「予防的対応」という支援の特徴が明らかとなった。この対応は,ルールを破ることによって様々な社会的場面において排除されてしまうことを危惧していた指導員によって,発達障害児がその状況において適切に振る舞えることを目指しているものであった。 一方,この対応のもとでは,指導員と発達障害児の間にリアリティ分離が生じた際に,発達障害児の状況定義が認められることはなく,発達障害児は現実の構成過程から排除されていた。つまり,発達障害児の包摂を志向

    karotousen58
    karotousen58 2019/09/14
    "指導員と発達障害児の間にリアリティ分離が生じた際に,発達障害児の状況定義が認められることはなく,発達障害児は現実の構成過程から排除""単純に包摂の営みとして捉えられない支援"
  • 4-2 わかるように伝えるために ~自閉症スペクトラム•知的障害のある人に~

    Online ISSN : 1881-6908 Print ISSN : 1342-6907 ISSN-L : 1342-6907

    karotousen58
    karotousen58 2019/02/18
    いわゆる「視覚的支援」について書かれている。「自閉症スペクトラム?ああ、視覚的な支援だね。」だけでは片づけられない。
  • 教育社会学研究

    論文は社会的排除と社会的包摂の観点から,現代日における社会と教育の関係や教育の各領域で見られる課題について検討する。多くの先進産業諸国では,さまざまなセクターが相互の連関に問題を生じさせており,十分な社会的統合が達成されなくなっている。J. ヤングは,こうした社会体制の全体的な変貌を排除型社会の到来だと指摘した。排除型社会において教育は,社会問題に対処するための人生前半期の社会保障の1つとして注目されているが,その一方で,そのような社会の到来は,実際の学校教育や子どもの生活や学習に大きな影響を及ぼしている。すなわち,今日,学校は労働市場と円滑に接続することができず,一群の人々は社会に対して十分な参加を得られずに大きなリスクを負っている。 また,学校教育は,そのシステム内部に累積的な排除の初期段階のプロセスを抱えている。論文では不就学や高校中退,長期欠席などの「学校に行かない子ども」の

  • 浦野 茂(2014)「発達障害者のアイデンティティ」, 社会学評論 64-3. - J-stage

    稿は, 発達障害をもつ高校生を対象にした社会生活技能訓練 (SST) においてその参加者たちがこの訓練に抵抗していく事例を検討する. とりわけ稿は, 社会生活技能訓練とそのなかでの抵抗について, それぞれの実践を組み立てている手続きを記述することを通じ, 発達障害者に対する制度的支援の実践が当事者に対していかなる行為と自己アイデンティティの可能性を提供しているのかを明らかにする. 制度的実践を介した医学的概念とその対象者の行為およびアイデンティティとの関係については, 医療化論の視点からすでに批判的検討がなされてきた. しかしこうした批判的視点にあらかじめ依拠してしまうことは, 発達障害者と呼ばれる人びとがこの概念に基づいて行いうる実践の多様なあり方を見失わせてしまう. したがって稿はこの視点からひとまず距離をとりながら, この実践を構成している概念連関の記述を試みる. この作業を通

  • 1