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小説に関するkinaccoのブックマーク (8)

  • オケ老人! - うつ病、無職の雑記帳

    荒木源、小学館文庫 ☆☆☆ 買い物の途中、目についたアマチュアオーケストラの公演を聴いて、その完成度に驚いた主人公がさっそく入団手続きをします。しかし、入団したそのオケはよく似た名前の別のオケだったのです。そこから始まる笑いと涙のエンターテイメント小説です。 正装で、すました顔で演奏するオケしか見たことがない人には分かりずらいのですが、たくさんの人が集まって何もないわけがないんです。そんなオケでおこる色々なことが具体的に書かれていて、とても楽しかったです。 私が初めて入団したオケは個人攻撃有のオケでした。練習で下手なことが指揮者にバレると、その都度、指揮者が全体演奏を止めて、懲罰を目的として下手くそに出来ないところを一人で演奏させるのです。その間、下手くそは50人前後の団員から冷たい視線にさらされるのですが、私はこれを何度もさせられて、半年でそのオケを退団しました。 そのため、それと似たこ

    オケ老人! - うつ病、無職の雑記帳
  • ひかりの魔女 - うつ病、無職の雑記帳

    甲士、双葉社 ☆☆☆ 同居していた家族が亡くなったため、一人になった祖母(ひかり)を光一たちの家族が引き取ることになりました。 光一は大学受験に失敗して浪人中で、予備校には通わずに自宅で勉強しているために家族の中で一番長くひかりと過ごすことになります。 ひかりは85歳という高齢もあって、迎える側の光一たちはひかりの健康状態について色々と心配するのですが、一緒に暮らし始めると予想外のことが次々と起こって、光一たちを驚かせることになるのです。 私たちが便利な生活に慣れて忘れてしまったことを今でも手を抜かずにきちんと続けているひかりの姿に感心するのと、今では廃れてしまった義理人情を忘れずに生きている人たちの姿に心が温かくなるお話です。 私は、仮想空間での繋がりが増えた分、実際の人と人との交流が減ったと思っています。しかし、どんなにネットが便利になっても、実際の生活の中で助けたり、助けられたり

    ひかりの魔女 - うつ病、無職の雑記帳
  • いろは匂へど - うつ病、無職の雑記帳

    瀧羽麻子、幻冬舎文庫 ☆☆☆ 主人公は30代中ごろ、独身女性、紫(ゆかり)です。 紫は転勤族の両親の都合で、子供の頃に何度も引っ越しを経験したため、知り合った人とはいずれ別れるものという考えが身についてしまい、人と深く関わることを自然と避けるようになってしまいました。 今は、亡くなった祖父母が残した店を引き継ぎ、一人で経営しています。店は京都市内にある、こだわりの和器を扱う専門店です。 出歩くことが好きでなく、一人でいることが好きな紫は、今の一人暮らしが気に入っているのですが、紫に好意を寄せる二人の男がそっとしておいてくれません。 二人の男は、社会的に高い地位にあり、世間からも高い評価を受けている男なのですが、まったくタイプの違う男です。外見もイケメンで、紫以外の女たちから憧れの対象になっています。 最初、孤高の女に思えた紫が男たちの働きかけによって少しずつ影響を受けていき、後半では気持

    いろは匂へど - うつ病、無職の雑記帳
  • 九月の恋と出会うまで - うつ病、無職の雑記帳

    松尾由美、新潮文庫 ☆☆☆ 題名から恋愛小説のように思われるでしょうが、ただの恋愛小説ではありません。【ファンタジー小説】と【推理小説】と【恋愛小説】を足して、3で割ったようなお話です。 北村志織(27)が引っ越してきたアパート《アビタシオン・ゴドー》に暮らし始めてしばらく経ったころ、エアコンを取り付けるさいに使う壁の穴から男性の声が聞こえるようになります。驚いた志織が部屋の外を確認しても誰もいません。 もし、現実の世界でこんなことが起こったら、気味が悪くて一刻も早く引っ越すところですが、志織は正体不明の声の主と会話をするようになります。 声の主は、自分は未来から話しかけていると言って、ある方法を使ってそのことを志織に納得させます。その上で、将来起こる不幸を回避するために過去を書き換える手伝いをしてほしいとお願いするのです。 志織はお願いを引き受けるのですが、任務を遂行するうちに正体不明の

    九月の恋と出会うまで - うつ病、無職の雑記帳
    kinacco
    kinacco 2017/01/08
    おもしろそう。読んでみたいのでブクマ。
  • 半村良「酒媼(さけおうな)」 - タニオカアイ

    半村良コレクションとして「亜矢子」「妖花」「酒媼」が先にあり、後に日下三蔵編集で「亜矢子」「妖花」プラスアルファの「半村良コレクション」が刊行されていたので、今回は「酒媼」を。 なんでかな、と思っていたら、たしかにちょっと毛色がちがう。 「亜矢子」「妖花」は女性や超能力を扱った著者らしい作品が多く、こちら「酒媼」第一部は浅草人情系、第二部はその他もろもろ。 半村良について「おじさんが電車で読んでる官能小説」と聞いて、そこだけじゃないんだけどなあと思いつつ否定もできず。そもそも「石の血脈」は官能部分がないと成立しなかったり、「~伝説」シリーズはちょいちょいそういうシーンもあるし。 タイトルは忘れたけど、幼なじみの大門が出てくる話はむしろそっち方向の追究だったような。世に官能小説はたくさんあるだろうから、これもタイトル忘れたけど超能力者同士の交合が独特で半村良として読むならこういうのかな。 当

    半村良「酒媼(さけおうな)」 - タニオカアイ
  • なんだか読みたい本がない、とお嘆きならばこちらはいかがでしょうか。 - タニオカアイ

    20世紀SFの作家で好みのSFをひとしきり読んで、そのあとはて何を読んだものかと思っていたときに出会った短編集です。 海外作品の中で、1940年代から10年区切りで1990年代までの時代の流れを汲んだSF短編シリーズとなっています。 初見では、読んだことのある作家からぜんぜん知らない作家まで年代別に詰め合わせてあるので、読み通せるかな、という不安もありましたがそれは杞憂に終わりました。 海外SFの流行も感じつつ、かといって著しく古びているかというとそうでもないのが不思議です。SFという枠がそうさせているのかもしれません。 ここから新たに読みたいと思った作家も多数います。海外SFガイドとしても優れているし、読み返してもそれぞれのテイストが楽しめるシリーズです。 20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ (河出文庫) 作者: アイザックアシモフ,ブラウン,中村融,山岸真,Isaac As

    なんだか読みたい本がない、とお嘆きならばこちらはいかがでしょうか。 - タニオカアイ
  • こちら弁天通りラッキーロード商店街 - うつ病、無職の雑記帳

    五十嵐貴久、光文社 ☆☆☆ 悪質な街金から追われて東京から逃げてきた男が、北関東にあるローカル線の終着駅に降り立ちます。男の年齢は48歳、所持金はありません。 一晩の寝床を借りようとお寺を訪ねると、そこは無人のお寺でした。しかし、無人のわりに建物の中は清潔でしたし、何より疲れていたので横になって眠ってしまいます。 朝起きて、首を吊って死ぬためにロープを探していると、近隣の住人と思われる老夫婦に見つかってしまいます。どの様に対応すればいいのか迷っていると老夫婦は深くお辞儀をして、「御前様」と敬う態度を示しながら呼びかけてきます。 この老人、この街の商店街の組合長をしているのですが、男をすっかり物の僧侶と信じ切っています。そして、商店街の代表として男にかわったお願いをしてくるのです。それは、シャッター通り商店街になってしまった商店街の店主たちをなるべく早く、苦しまずにあの世へ行かせてやってく

    こちら弁天通りラッキーロード商店街 - うつ病、無職の雑記帳
  • ハヤカワのセールでは「ふわふわの泉」をオススメしたい+購入した小説 - ネットタイガー

    2015-11-28 ハヤカワのセールでは「ふわふわの泉」をオススメしたい+購入した小説 小説・書籍 ハヤカワの国内作家作品がセール中 ※エントリーの内容は2015年11月28日現在のものです。 早川書房創立70周年を記念して、各電子書籍ストアで早川書房の国内作家作品約400冊が半額セール中です。Amazonでは半額+更に20%ポイント還元あり、またその他電書ストアでもさらなる値引きセールを展開。ハヤカワのって少しお高いイメージがあるので、こういうセールは見逃せない。セール期間はストアによっても異なりますが、大体12/3~12/4ぐらいまであるようです。 そこでオススメしたい野尻抱介「ふわふわの泉」 ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA) posted with ヨメレバ 野尻 抱介 早川書房 2012-07-24 Amazonで見る Kindleで見る 楽天ブックスで見る せっかくのセー

    ハヤカワのセールでは「ふわふわの泉」をオススメしたい+購入した小説 - ネットタイガー
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