『あと千回の晩飯』 山田風太郎(1997) あと千回の晩飯 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫) 作者: 山田風太郎 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2011/12/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 『風眼抄』は山田風太郎50代の頃のエッセイを中心に編纂したものでしたが、こちらは72歳で朝日新聞に連載し始めたもの。77歳までの3年間で完結。ちなみに山田氏は満79歳で亡くなられました。 いろいろな徴候から、晩飯を食うのもあと千回くらいなものだろうと思う。 この晩飯ではなく人を食った書き出しで始まる連載は、山田氏の既に浮世離れしたかのような語り口が、そこはかとないユーモアに繫がっていて『風眼抄』とは違った読み応えがあります。 ある老人病院のお医者様の観察によるとー「長命の人々は、みんな春風たいとう、無欲てんたんのお人柄か