「さて、今日も元気に読書感想文だ」 「最早、読書感想文芸人だな」 「そう言われるのが嫌なので、そろそろマッチレポを書こうと思っているのだけどな。実は色々な企みもあるんだけど、方向性が決まっていない」 「それはまた別のお話だな」 「今回のお題はポジショナルフットボール実践論。著者はまさかに渡邉晋。元ベガルタ仙台の監督である。さらに、編集にサッカーライターがガッツリ絡んでいる。ちょっとだけゴーストの気配もするな。」 「この本は渡邉晋さんが隣でお話しているような感覚で進んでいく本なので、シンプルに読みやすい。また、話が良い意味で脱線することもあるんだけど、それも収録されているのがえぐい。この辺りは渡邉晋さんの人間力はもとより、本書のために周りで働いているスタッフさんも有能だったんだろうなと思う。」 「で、肝心の中身について話していこう。」 「この本はグアルディオラ本の中で最も秀逸と歌われた『キミ