12月21日。成田空港第2ターミナル。人もまばらな午後9時の出発ロビーに、浦和MF阿部勇樹が現れた。「2010年のW杯直前に、グラーツでイングランドと親善試合をしたときに、現地で会って以来です
ゴール裏で掲げられた「涙の国立を忘れるな」というゲームフラッグ。今季も千葉は厳しい戦いが続く 【宇都宮徹壱】 のちに各地で災厄をもたらすことになる台風18号が、ゆっくりと列島に迫りつつあった9月15日、久々にフクダ電子アリーナを訪れた。J2第33節、ジェフユナイテッド千葉対京都サンガFC。ホームの千葉は、16分にCKのチャンスから田中佑昌のヘディングによるゴールで先制したものの、後半は相手の勢いにすっかりのまれてしまい、肝心な場面でミスを連発。後半21分と32分の失点で逆転を許し、昇格争いのライバルである京都に1−2で屈した。試合終了後、ゴール裏へのあいさつに赴いた千葉の選手たちに、割れんばかりのブーイングが浴びせられる。そんな中、ひとつのゲートフラッグが視界に入った。 「涙の国立/忘れるな/2013」――「涙の国立」とは、昨年11月23日に行われたJ1昇格プレーオフ決勝のことである。この
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