資本の論理を超えたゴーン流経営 「世界一に決まっているじゃないですか」 日産自動車の電撃的な三菱自動車への出資決定。そこにはカルロス・ゴーン社長の“トヨタ越え”への執念があるという。日産幹部の証言だ。 「トヨタ、フォルクスワーゲンを追い越し、世界一の経営者と認められたいというのがゴーン社長の本音です」 2005年、ゴーン氏は日産の親会社であるルノーの社長を兼務した。その瞬間、資本の論理を超えたゴーン流の日産・ルノーアライアンス経営が始まった。 翌2006年、ゴーン氏は業績不振に喘いでいたGMとの提携交渉に乗り出し、一気に「世界一」を目指したが、残念ながら交渉は決裂。野望はついえたが、それから10年、再び「世界一」への足がかりをつかんだ。