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book reviewに関するminotonのブックマーク (32)

  • 書評:なぜ男女の賃金に格差があるのか|安田 洋祐

    さきほど2023年度のノーベル経済学賞の会見が行われ、労働経済と経済史を専門とする クラウディア・ゴールディン氏|ハーバード大学教授 の受賞が発表されました。おめでとうございます🎉 Ill. Niklas Elmehed © Nobel Prize Outreach女性の受賞は、エリノア・オストロム氏(2009年)、エステル・デュフロ氏(2019年)に次いで3人目、女性の単独授賞は初めての快挙となります。 受賞理由は「女性の労働市場における成果についての私たちの理解を前進させた」(for having advanced our understanding of women’s labour market outcomes)こと。 詳しい解説については、こちらの公式ウェブサイトをご参照ください。 さて、大変タイムリーなことに、ゴールディン氏の研究の集大成とも言える翻訳書『なぜ男女の賃金に格

    書評:なぜ男女の賃金に格差があるのか|安田 洋祐
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    minoton 2023/10/10
    神林龍さんの書評がわかりやすいけど、エリート層(の働き方)での格差が埋まらないんだね https://book.asahi.com/article/14901105 / 試し読み参考になる https://note.com/keioup/n/nba3313b517e5
  • 【翌朝追記あり】劉慈欣「三体」の好きなところと微妙なところについて

    ネタバレ注意! 好きなところたった一つの原理から出てくる結論を三部作の最後まで貫いているこの物語の基的な原理は次の通りだ。「宇宙の資源は有限である。しかしすべての文明は成長し・生き残りたい。よって、自分が生き残るためには相手を皆殺しにしていい。さもなくば相手に殺される」。そこから出てくる結論は「相手の位置がわかったら即座に抹殺するのが最適解」。「相手と対等の立場に立って交渉するには、いつでも相手の文明の座標を全宇宙に晒す装置を作ればいい」。 これが適用されるのは地球人対エイリアン・三体人だけではない。宇宙戦争ののち、孤立した地球人の宇宙船同士も相互不信に陥り、突然殺し合いを始める。この原理原則に例外はない。 どうしても攻撃したくなければ、相手の脅威にならないと示すため、限定された空間の中に引きこもるしかない。 絶望的な世界観エイリアンのたった一つの水滴という兵器に、地球の最強の兵器であっ

    【翌朝追記あり】劉慈欣「三体」の好きなところと微妙なところについて
  • 書籍「ゲームの歴史」について(1) | Colorful Pieces of Game

    このテキストは岩崎夏海・稲田豊史の両氏による『ゲーム歴史』の1、2、3の中で、ゲーム歴史的に見て問題があり、かつ僕が指摘できるところについて記述していくテキストだ。 該当のは、ハッキング・箱庭・オープンワールド・疑似3D・2Dなどの通常のゲーム&コンピュータ用語に筆者の独自解釈が含まれていて、それを筆者の都合に応じて定義をいじりながら論を展開するために、極めて独特の内容になっている。 例えば3D描画で背景をテクスチャで埋めると3D+2Dの疑似3Dになると言われたら、普通のゲーム屋なら目を白黒させるだろう。ただ、それは筆者の主張なので「自分はそこは批判はしないが、筆者の見方には全く同意できない」とだけ書いておく。 また、これは史観なのだから実際の歴史から離れていてもいいという主張もあるかもしれないが、それは前書きの段階で無理があると言わざるを得ない。 書は、ゲーム歴史について書いた

  • 「ゲームの歴史」の著者にしてかつて「もしドラ」で一斉を風靡したハックルさんこと岩崎夏海さんについての思い出を語る - 頭の上にミカンをのせる

    ハックルさんこと岩崎夏海さんについて自分が知ってることをちょこっと語ってみようかなと。 岩崎夏海さんとは 岩崎書店創業者のお孫さんです。建築家の父を持ち、東京藝術大学の建築科に進学。 ここまでは親の七光りみたいな人生に見えますがとんでもない。ハックルさんはめちゃくちゃ独立志向の高い人間でした。 大学卒業した後は家業から離れて放送作家をやったりAKBのアシスタントプロデューサーをつとめたりゲームソフトの開発を手掛けるものの退社。放送作家以外はどの仕事も2年ちょっとくらいしか続いてないので会社勤めが苦手なのかもしれません。無職になっていた期間はひたすらFF11をプレイしていたらしく、FF11を最速でクリアしたことで有名な伝説のプレイヤーである暇空茜さんとぜひ対談してほしいですね。 はてなダイアリーで記事を書き始めますがあまりの自意識モンスターぶりにシロクマ先生が「はく製にして展示しよう」と物騒

    「ゲームの歴史」の著者にしてかつて「もしドラ」で一斉を風靡したハックルさんこと岩崎夏海さんについての思い出を語る - 頭の上にミカンをのせる
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    minoton 2023/02/13
    隣の駅の紀伊国屋に在庫があるようなので、週末にでも覗いてみるかな。さすがにいきなり買い揃える度胸はない / なお「現代ゲーム全史」を楽しんで読むぐらいにはこの手の話題に興味ある
  • 『ごんぎつね』鍋で母の死体を煮ていると答えた小学生の話から、国語力の欠如を懸念する意見と子どもの想像力を全肯定する意見

    石井光太 @kotaism 1977年東京都生まれ、作家。 著書に『物乞う仏陀』『神の棄てた裸体』『絶対貧困』『レンタルチャイルド』『遺体』『浮浪児1945-』『「鬼畜」の家』『43回の殺意』『当の貧困の話をしよう』『こどもホスピスの奇跡』『格差と分断の社会地図』『ルポ 誰が国語力を殺すのか』など多数。 kotaism.com 石井光太 @kotaism 新刊『ルポ 誰が国語力を殺すのか』の著者インタビューが配信されました。➡️『ごんぎつね』の読めない小学生たち、恐喝を認識できない女子生徒……石井光太が語る〈いま学校で起こっている〉国語力崩壊の惨状 #文春オンライン bunshun.jp/articles/-/559… 2022-07-30 11:21:37 リンク 文春オンライン 『ごんぎつね』の読めない小学生たち、恐喝を認識できない女子生徒……石井光太が語る〈いま学校で起こっている〉

    『ごんぎつね』鍋で母の死体を煮ていると答えた小学生の話から、国語力の欠如を懸念する意見と子どもの想像力を全肯定する意見
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    minoton 2022/08/01
    根本彰先生による感想 “本書の意義と弱点” のとこが納得だなあ 「石井光太『ルポ 誰が国語力を殺すのか』感想 」 https://oda-senin.blogspot.com/2022/07/blog-post.html
  • いい加減、プロダクトマネージャーという職業に幻想を抱くのはやめよう。

    この記事に関連する話題: プロダクト開発者に求められる、これからの「倫理」の話をしよう。 プロダクトマネージャー (PM) としてのこれまでの私的な経験を踏まえて、『プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティングからチーム・組織運営まで』を読んで思ったことをつらつらと。 (8/12 追記)冒頭で示しているように、記事ではPM=プロダクトマネージャーとして表記しています。後述の通りPMプロジェクトマネージャーは異なるものであり、後者に対して略記は用いていません。 プロダクトマネージャーは当に“魅力的な職業”か “完璧な世界”など存在しない 良かった点 「PMはミニCEOである」という言説や「PMプロジェクトマネージャーの違いは?」というよくある質問に対する補足 「プロダクトの成功」を定義するところから始めることの重要性 PMの武器は信頼、情熱、共感、

    いい加減、プロダクトマネージャーという職業に幻想を抱くのはやめよう。
  • 「女だから味わわされた屈辱や怒りや恐怖」を思い出させてくれる藤野可織と『消失の惑星』

    東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(現在は辞任)の発言「組織委員会に女性は7人くらいか。7人くらいおりますが、皆さん、わきまえておられて」が批判を浴びた。「わきまえる」ことを是とする感覚への不信、怒り。作家の藤野可織が『朝日新聞デジタル』に寄せたエッセイに感銘を受けた書評家・豊崎由美は、さらに、小説『消失の惑星』に描かれた遠い異国の「女性の怒り」の質が、現代ニッポンのそれに重なることに打たれる。 「あの日、私はわきまえた女だった」 (藤野可織『朝日新聞デジタル』2021年2月24日) 私はずっと怒っている 『朝日新聞デジタル』は有料サイトなので全文読めない人がいるかと思うんですが、ここに掲載された小説家・藤野可織さんのエッセイが素晴らしいんです。 ある日、乗り込んだタクシーの運転手から言われたひと言。 〈しかし最近何かというたらすぐセクハラ、セクハラですなあ。〉 前職

    「女だから味わわされた屈辱や怒りや恐怖」を思い出させてくれる藤野可織と『消失の惑星』
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    minoton 2021/03/22
    “誰かに対しわきまえよと求めそのとおりになったとき、それはただただ恐怖の作用なのだ”
  • イスラエルのSFを集めた、恐ろしく質の高い傑作アンソロジー──『シオンズ・フィクション』 - 基本読書

    シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選 (竹書房文庫) 発売日: 2020/09/30メディア: 文庫この『シオンズ・フィクション』は、イスラエルSFの傑作16篇を集めたアンソロジーである。訳者の一人である山岸真さんがの雑誌などで凄い凄いと書いていたので期待していたのだけれども、読み始めてみれば、たしかに恐ろしく質が高い作品が揃っている。それも、イスラエルの文化歴史を反映させた、あまり味わったことのない発想や表現が出てくるので、4篇ほど読んだところでイスラエルにこんなスゲーSFの書き手が存在していたとは……と幽遊白書の魔界トーナメントの気分を味わった。 しかし、それも不思議なことではないのかもしれない。編者二人による巻末に置かれた「イスラエルSF歴史」は、『イスラエルという国家は、質的にサイエンス・フィクション(SF)の国とみなしてもかまわない──地球上でただひとつ、一冊では

    イスラエルのSFを集めた、恐ろしく質の高い傑作アンソロジー──『シオンズ・フィクション』 - 基本読書
  • 何のためにデータを分析するのか? 『スケーラブルデータサイエンス』が教えるデータエンジニアの役割

    データ分析の目的はレポートやグラフの作成ではありません。翔泳社から発売した『スケーラブルデータサイエンス』では、その目的を「ビジネスで成果を出すためのより良い意思決定」としています。今回、データサイエンスのノウハウを詳細に解説した書から、データ分析の目的やデータエンジニアの役割について説明した第1章の一部を紹介します。 記事は『スケーラブルデータサイエンス データエンジニアのための実践Google Cloud Platform』の「第1章 データに基づくより良い意思決定」からの抜粋です。掲載にあたり、一部を編集しています。 データ分析の主目的は、より良い決定を下すことです。分析結果に基づいた意思決定が必要なければ、そもそも、分析に時間を費やす必要はありません。たとえば、中古車の購入を検討する際に、車の製造年と走行距離を販売店に問い合わせることがあります。 これは、車が販売されてからの経

    何のためにデータを分析するのか? 『スケーラブルデータサイエンス』が教えるデータエンジニアの役割
  • 『入門 監視』 - はじめて監視する全員が読む本 - Qiita

    はじめての監視 ある日、Webアプリケーションの監視にまつわる仕事がふってきた。 しかし自分はログ?メトリクス?状態。 何から手を付けたらいいかも分からず、とりあえず全体感をつかむため名著と名高い『入門 監視』を手にとってみた。 記事では主に「5章 ビジネスを監視する」を取り上げて所感等を書いてるので、監視原則や具体的な方法にはあまり触れてません。 ちなみに、最後のオマケが一番ボリューム多いです。 の特徴 ※著HPより引用です。 前半で監視のベストプラクティス、デザインパターン/アンチパターンを示して、監視の基原則を詳しく説明し、後半でフロントエンド、アプリケーション、サーバ、ネットワーク、セキュリティの各テーマで強力な監視の基盤を設計して実装するための方法を示します の目次(大項目のみ) はじめに 第Ⅰ部 監視の原則 1章 監視のアンチパターン 2章 監視のデザインパターン 3

    『入門 監視』 - はじめて監視する全員が読む本 - Qiita
  • 「距離感が近すぎる付き合い」は、見たくないものまで見える。

    サソリとカエルの寓話をご存知だろうか? 僕はこれを弁護士である井藤公量先生のダイヤモンドルールというで知ったのだが、実に含蓄深い。 概論を示すとこのような感じだ。 ある川辺にサソリがおりました。 サソリが向こう岸へ渡りたいと思った時、丁度そこへカエルがやって来ました。 サソリはカエルに「向こう岸まで乗っけてくれないかい。」と頼みました。 カエルは「君は刺すからイヤだよ。」と答えました。 それに対してサソリは「僕を乗せている君を刺したら僕が溺れてしまうじゃないか。そんな馬鹿なことをする訳無いよ。」と答えました。 カエルも「言われてみればそうか」と納得し、サソリを乗せることにしました。 ///////////////////////////////////////////////////////////////////// そうしてサソリはカエルの背中に乗って川を渡り始めました。川の真ん中ほ

    「距離感が近すぎる付き合い」は、見たくないものまで見える。
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    minoton 2020/02/17
    すごそう。貸し出し予約した
  • 「FACTFULNESS」要約してみた。 - アラサー元百貨店マンの思考整備工場

    今回は、2019年1月15日に発売された、 「FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」 を要約していこうと思います。 www.nikkeibp.co.jp 1.書評 2.「10の思い込み」のポイント ⓪イントロダクション ①分断能 ②ネガティブ能 ③直線能 ④恐怖能 ⑤過大視能 ⑥パターン化能 ⑦宿命能 ⑧ 単純化能 ⑨犯人捜し能 ⑩焦り能 1.書評 このは、元医師でグローバルヘルスの教授であった著者が、 社会の知識不足(間違った思い込み)の原因が人間の能によるもの ではないかと考え、それを理解した上で世界を正しく見る方法を説いているものです。 ビル·ゲイツが絶賛し、アメリカの大学の卒業生にプレゼントしたということなどで話題になりました。 2019年上半期に、もっとも注目されたといってもいいのではないで

    「FACTFULNESS」要約してみた。 - アラサー元百貨店マンの思考整備工場
  • 『じゃあSF初心者・ご新規さんに、最初に読ませたい作品って何だよ』の考察と推薦あれこれ(「彼方のアストラ」論争を横目で見つつ)

    まとめ 「彼方のアストラ」はSFじゃない!論争に見てる人が反論『ミステリだろ?』『萩尾望都だろ?』 ラストに作者の回答。まとめ主はSFもミステリもどっちも好き 57685 pv 217 19 users 227

    『じゃあSF初心者・ご新規さんに、最初に読ませたい作品って何だよ』の考察と推薦あれこれ(「彼方のアストラ」論争を横目で見つつ)
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    minoton 2019/09/17
    世代的にジュブナイルSF出身だが、もうさすがにね……小松さんが亡くなったので代表作を読み返そうとしたが挫折した / 名作の現代化ってメディアを変えずには難しいよなあ
  • 恵贈御礼「入門 監視」読了 - YAMAGUCHI::weblog

    はじめに こんにちは、Stackdriver担当者です。年明けに「入門 監視」を恵贈頂いたのですが、書評を公開するのが遅くなってしまいました。すでに多くの方が書評を公開していらっしゃいますが、そちらは気にせず自分の書評をメモ代わりに書いておこうと思います。 入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン 作者: Mike Julian,松浦隼人出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2019/01/17メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る TL;DR 書を読んでも即座に監視に関する問題が解決するわけではないが、システム監視について何から始めれば良いかわからない人はまず手にとるべきであると思う。 書とSRE bookを読むことで同じ内容を異なる角度から捉える事ができ、非常に有益。 SRE サイトリライアビリティエンジニアリング ―Google

    恵贈御礼「入門 監視」読了 - YAMAGUCHI::weblog
  • 澳门普京(中国)官方网站-IOS/安卓通用版/手机APP下载

  • おっぱいの本16冊 - 本しゃぶり

    おっぱいのです。 ポルノは無い。 By School of Fontainebleau formerly attributed to Frans Pourbus formerly attributed to François Clouet - Artiste anonyme, Public Domain, Link とおっぱい しばらく前に読んだにこのようなことが書いてあった。 PVを取るのはとおっぱいなんですよ! 藤代 裕之. ネットメディア覇権戦争~偽ニュースはなぜ生まれたか~ ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか (光文社新書) 作者:藤代 裕之光文社Amazon 薄々感じていたが、あらためて言われると「確かに」となる。はてなブックマークを見ていても、やおっぱいに関する記事のブクマが凄い勢いで伸びていったことが何度もある。我がブログに足りなかったのは「おっぱい

    おっぱいの本16冊 - 本しゃぶり
    minoton
    minoton 2018/04/02
    20年ほど前から抱いているテーマなので、自分の中で一応の結論付けをしておきたい
  • [書評] 男が痴漢になる理由(斉藤章佳): 極東ブログ

    書名に惹かれて読むというタイプのがある。この『男が痴漢になる理由(斉藤章佳)』(参照)もそれである。私は男性だが、なぜ男性の一部が痴漢になるのか、正直なところまったくわからない。こう言うとしらばっくれたように受け取る向きもあるだろうが、痴漢というものにまったく共感的な了解ができない。ついでに言うと、下着泥棒というのもまったくわからない。ただ、これら二種について言うなら、どうやら下着泥棒というのは、日に特有と言ってよいらしく、基的に市場価値のないものを盗むというのは国際的にはなさそうだ。そして痴漢もそれに類する日特有の現象のようでもある。つまり、痴漢も下着泥棒も日文化的な現象かもしれない。とはいえ、書を読んでみて、そういう部分の説明として照合するものは明示的にはなかったように思う。 著者は「精神保健福祉士」で、書もその経験によって書かれているので、客観的な全体的な分析とは言えな

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    minoton 2018/01/30
    指摘があるように、著者の観察対象が限られている(機会が限定されている)可能性が一番気になるけど、近々読む予定なので期待が増えた
  • 言葉の解釈をめぐる、解決困難な諸問題──『自動人形の城: 人工知能の意図理解をめぐる物語』 - HONZ

    書は、同著者による数学的原理に裏打ちされた傑作ファンタジィ『白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険』、その続篇『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』とはまた違った物語──副題にもある通り、命令を何でもこなしてくれるスゴイ人工知能をつくる上で避けては通れない、コミュニケーションにおける人工知能の意図理解についての一冊である。 図や数式は一切なく、ワガママで勉強嫌いな王子と、彼の住まうクリオ城へと危機が迫り、「人間の命令を忠実に実行する」自動人形に囲まれた、王子の孤独な戦いがはじまる──。といったファンタジィとも童話ともいえる物語を純粋に楽しみながら読み進めるうちに、人と機械のコミュニケーション時に不可避的に発生する、「意図の理解」をめぐる難しさ、自然言語で機械に対して命令する際、原理的に出現する諸問題が把握できてしまうという優れものだ。 作の「人形」は、現実世界では

    言葉の解釈をめぐる、解決困難な諸問題──『自動人形の城: 人工知能の意図理解をめぐる物語』 - HONZ
  • 読書猿『問題解決大全』はスゴ本

    一生役立つ一冊。 これ、言い切っていいと思うが、わたしが直面するあらゆる問題は、検討済みである。 新しい問題なんてものはない。「問題」をどの抽象度で定義するかにもよるが、新しく「見える」だけで、分析してみれば、分解してみれば、裏返してみれば、再定義すれば、古今東西の人たちがすでに悩み、検討し、着手し、対処してきた問題であるにすぎぬ。 ただし、対応する人にとってみれば、それは新しい問題である。または、初見の状況に直面することもある。だが、人や状況が違えども、問題そのものは、ほどいてみれば、既出なのだ。新しい状況下で、新しい人が、既出の問題を解き直しているといえる。 そして、問題を解決するための方法もまた既出である。わたしが知らないだけで、古今東西の人たちがすでに考え抜いている。ある手法は学問分野になっていたり、またある方法はライフハックやビジネスメソッドになっていたりする。規制や法制度化され

    読書猿『問題解決大全』はスゴ本
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    minoton 2017/11/28
    “つまり、怒りとは二次的な感情なのだ。そして、怒りをリフレーミングすることで、怒り→弁明を求める→弁明に対して激昂するという悪循環のループから逃れることができる”
  • 早川書房の電子書籍版「海外SFセール」がきたので個人的オススメを紹介する - 基本読書

    早川書房が突然電子書籍版の海外SFセールをはじめたので、SFマガジンで海外SFブックガイドの連載を担当していてかつブログも書いている身なので、これはまあ、さすがになんかオススメとか書いておいたほうがいいかという気持ちになってきたので今この記事を書いている。いろいろな角度からオススメしたいばかりなので全部取り上げられるわけではないが、まあ軽い目安としてご活用ください。 まずはこれを読むと良いのでは?? ハヤカワ文庫SF総解説2000 (早川書房) 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/07/08メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るハヤカワ文庫SF総解説2000。2015年に出た『ソラリス』文庫版によって2000番に到達したハヤカワ文庫SFを記念して、2000冊分のSFを総解説した一冊。ほとんどの作品は340文字で的確に、シリーズ物などは1ページまるっと使って解説し

    早川書房の電子書籍版「海外SFセール」がきたので個人的オススメを紹介する - 基本読書