企業にとって、クラウドの活用はもはや避けて通れないテーマになっていますが、いまだその活用方法やリスク回避について、明確な指針を持つには至らない状況にある場合も多いのではないでしょうか。 本稿では、クラウドの高可用性と災害復旧について、アプリケーションとデータの保護に関するよくある誤解を紐解くことで、クラウド環境ならではの注意点を考えてみたいと思います。 重要なアプリケーションがクラウドに移行する 企業が、アプリケーションのクラウド移行をより一層進めつつあることは、すでに周知の事実です。2016年までの新しいIT支出の大部分が、クラウドコンピューティングの基盤とアプリケーションを対象とし、大企業の半分近くが2017年の終わりまでにクラウド展開を行うとGartnerは予測しています。1 クラウドの恩恵は、短時間のダウンタイムを許容できるアプリケーションには明確かもしれませんが、高可用性と災害復