相次いで声を上げ始めた“宗教2世”たちの姿を、長期取材によるドキュメンタリーと、複数の当事者や家族の実体験を基にしたドラマの2本シリーズで伝える。
相次いで声を上げ始めた“宗教2世”たちの姿を、長期取材によるドキュメンタリーと、複数の当事者や家族の実体験を基にしたドラマの2本シリーズで伝える。
ラヴクラフト・カントリー (創元推理文庫) 作者:マット・ラフ東京創元社Amazonこの『ラヴクラフト・カントリー』はファンタジーや幻想系の作品で知られるマット・ラフによるホラー・幻想の連作短篇集となる。まだ黒人差別が色濃く残る1950年代を舞台に、黒人中心の登場人物らが次々と差別と魔術的騒動に直面する様を、連作短篇形式の長篇で、時に情緒的に、時にコミカルに描き出していく。 本作は書名にも「ラヴクラフト」と入っているように、明確にクトゥルー神話の産みの親、H・P・ラヴクラフトとその著作が関係してくるが、それは(文庫解説にもあるように)シンプルにリスペクトだけがこめられているわけではない。ラヴクラフトには人種差別的な傾向が存在することが指摘されており、そうである以上本作(『ラヴクラフト・カントリー』)でも無批判に取り上げられていくわけではないのだ。 「黒人差別の歴史を描き出している〜」などと
僕が総合演出と共同脚本を務めました「舞妓さんちのまかないさん」は2023年1月12日に配信がスタートしました。ご覧頂いた皆様、ありがとうございます。ドラマ制作に向けて本格的に取材を開始したのが2020年の夏でしたからもう2年半が経ちました。簡単ではありますが、その制作のプロセスで考えたことを少しまとめてみたいと思います。 ドラマ化を川村元気さんから依頼されるまでの僕の花街についての知識は、微々たるものでした。映画でいえば溝口健二の『祇園の姉妹』『祇園囃子』成瀬巳喜男の『流れる』程度。書籍も何冊か読んで準備はしていましたが、初めて祇園に足を踏み入れた時の僕のスタンスはドラマの4話に登場するすみれの父と大差の無い、否定的、懐疑的なものでした。ただ、取材を始めてわかったのは、この「伝統」を歌舞伎のような文化として次世代に継承していくために変わろうとしている人たちが花街の内外にいるということでした
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」が、4月2日の第1週視聴率20.1%から6月25日の第13週でも20.9%〜21.9%と好調をキープしたまま快走している。 主な視聴者層は1971年に生まれた主人公楡野鈴愛(にれのすずめ)と同時代を生きてきた40〜50代と言われ、彼らは自らが育った時代を反芻しながら、懐かしさに引き込まれていくのだ。 脚本を手がける北川悦吏子氏がSNSで“神回予告”を行なう等、午前8時〜8時15分、もしくは午後0時45分〜1時の再放送時にテレビ画面を見る層以外を巧みに取り込みながら、「半青」は、これまでの朝ドラとは異質な「ラブコメ」要素も含んで展開していく。 一方、ドラマを楽しむと同時に見えてくるのは、現在の日本の停滞・衰退を象徴するような、昭和期後半から平成に至る半世紀の政策的失点である。 主人公鈴愛を巡る家族や友人、仕事場での会話の端々に、あの時代に次の時代を予見して
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