ゾンビ状態とはpsコマンド上では実際にはプロセスは終了しているが、プロセスが完全にクリアされていない状態を指します。具体的にどのような場合に起こり、どのような状態になっているのかが問題です。この問題をとく鍵がプロセスのライフサイクルにあります。 Linuxではexit()でプロセスが終了するとき、すぐにリソースを解放するのではなく、いったんゾンビ状態(TASK_ZOMBIE)に遷移します。これは親プロセスがwait()システムコールを呼び、その子プロセスの終了状態を得られるような仕組みを提供しているからです。 つまりプロセスはゾンビ状態を経て、親プロセスのwait()が終了すると完全に破棄されます。このことから親プロセスのwait()が実行される前に子プロセスが終了している場合、子プロセスはゾンビプロセスであるといえます。 例えば意図的にゾンビ状態を作るプログラムを考えてみます。 //