公的統計データなどを基に語られる“事実”はうのみにしてよいのか? 一般に“常識“と思われていることは、本当に正しいのか? 気鋭のデータサイエンティストがそうした視点で統計データを分析・検証する。結論として示される数字だけではなく、その数字がどのように算出されたかに目を向けて、真実を明らかにしていく。 ※文中にある各種資料へのリンクは外部のサイトへ移動します 連載バックナンバーはこちら 2019年10月7日、日本経済新聞が「出生数90万人割れへ 19年、推計より2年早く」と報道し、大きな話題を呼びました。これは厚生労働省が発表した人口動態統計の19年1~7月の出生数(速報値)が前年同期比で5.9%減の51万8590人になったことを受けたものです。このままいくと、19年の出生数は90万人を割る可能性が高いと推定したのです。 国立社会保障・人口問題研究所が17年4月10日に公表した推計(日本の将