Published 2024/04/06 08:07 (JST) Updated 2024/04/06 08:18 (JST) 日本統治下、現在のソウルと南部釜山を結ぶ鉄道敷設事業の拠点だった韓国中部の大田で、当時の建造物を飲食店やアート空間として活用する試みが続いている。植民地支配への反感は根強い韓国だが、建築史上の価値を冷静に見つめる視点も定着して久しい。歴史を語り継ぐ場、若者の人気スポットなど、多様な側面が街に溶け込む。(共同通信) ジブリ映画の音楽が流れるカフェで、若い客らがゆったりと午後を過ごしていた。古いれんがを生かした店内の柱が、落ち着いた雰囲気を醸す。かつて日本がアジア支配を強める中で設立した国策会社「東洋拓殖」の大田支店だった建物だ。 1945年の解放後は逓信庁の庁舎などとして使用。洋風建築を取り入れ植民地期の大田を象徴する建物として国の登録文化財にも指定された。2022