北の空でハートレイ彗星(すいせい)が徐々に明るさを増し、21日の地球最接近を前に見ごろを迎えつつある。愛知県設楽町の茶臼山では17日未明、天文ファンが熱心に写真を撮影。望遠鏡でのぞくと、ぼうっと広がる淡い姿が確認できた。今月末から11月初めにかけては4等星ほどの明るさになると予測されており、暗い場所なら目だけでも見えそうだ。 ハートレイ彗星は今週、ペルセウス座からぎょしゃ座を経て、ふたご座に移動する。日が沈むころ北東の空に上ってきて、夜通し観測できる。問題は、最接近後の23日が満月で月明かりが強いこと。国立天文台の渡部潤一教授は「地球と彗星が並走しており、再び新月になる11月初めが見やすそうだ」と話した。(東山正宜)