慶應義塾大学(慶応大)は4月18日、システム生物学の計算モデルを表現するためのXMLベースの記述言語「Systems Biology Markup Language(SBML)」に完全準拠した生化学シミュレータ「LibSBMLSim」の開発に成功し、現在1000種以上あるというSBMLで書かれた生化学反応の数理モデルを利用し、シグナル伝達、代謝、細胞周期、生体リズム、免疫、がんなどの細胞のさまざまな現象のシミュレーションが可能となったと発表した。 成果は、同大 理工学研究科 修士課程2年の瀧沢大夢氏(当時)、同・1年の中村和成氏(当時)、同・2年の田平章人氏(当時)、同・1年の松井達広氏(当時)、同・生命情報学科4年の近原鷹一氏(当時)、同・理工学部の広井賀子専任講師、同・舟橋啓准教授らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、4月5日付けで英国科学誌「Bioinformatics」に掲
生物研究コンピューター時代 [10/08/10] 大阪科学医療グループ・瀬川茂子 東京科学医療グループ・杉本崇 ◇がんの原因、薬の候補を解析 コンピューターの中で生物進化の道筋を解明し、新薬の候補となる物質も探す――。生物に関する膨大なデータをコンピューターで解析したり、そのための計算法を開発したりする研究分野が発展している。生命科学と情報科学の融合分野「バイオインフォマティクス(生物情報科学)」だ。 「ゴオオオ……」。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピューター室は大音響に包まれていた。ジェット機のエンジンの近くにいるかのようだ。パソコン6144台分にあたる機器が24時間、動いている。 ここでは、肝臓がん患者のゲノム(全遺伝情報)を解析して、がんの原因を探っている。1人のゲノムの解析量は約4テラバイト。市販の外付けハードディスク2台分、標準的なDVD(4・7ギガバ
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