ジェーン・グドール氏は、タンザニアのゴンベ・ストリーム国立公園で暮らす野生のチンパンジーを主な対象として、草分け的な研究を行ってきた。それから数十年を経た今、動物の個性について研究したグドール氏の成果が見直されている。(参考記事:「チンパンジーを見つめた50年」) 最新の研究から新たにわかったのは、人間と同じように、チンパンジーの個性は時を経ても変わらないことだ。これは、人間の性格がどのように形成されるのかを解明することにもつながりうる発見だ。 「世界でもっとも有名なチンパンジーのグループを調査できるのです。すばらしいチャンスだと思いました」。この研究を率いた英エディンバラ大学の心理学者、アレクサンダー・ウェイス氏はそう語る。(参考記事:「ゴンベ 森の家族たち」) 「動物の個性についての研究は、動物園で行うこともできますし、それなりの利点もあります。しかし、個性が繁殖の成功に関係するのかと