界屈指の経済大国アメリカで、定職に就いているのに十分な食事をとれない人が増えている。米国に広がる「新たな飢餓」の深層に迫った。 -------------- ナショジオの女性写真家3人が撮り下ろした「飢えるアメリカ」の実像 米国の飢えの実態を調べると、あり得ないような現実に驚かされる。冷蔵庫にケチャップとマスタードしか入っていない状態が当たり前になっている家庭が、たくさんあるのだ。 普段の食事は安いインスタント食品と、食品を無料で配布する地元のフードバンクでもらった加工食品ばかり。新鮮な野菜や果物を食べられるのは、米政府の公的扶助「補助的栄養支援プログラム(SNAP)」の月々の受給日から数日間だけという家庭もある。 飢えに苦しんでいるのは、農場労働者や不法移民だけではない。定年退職した元教師もいれば、建国当時の入植者の血を引く生粋の米国人もいる。 食料支援を受けている人を見ると、思