メスター総裁は今月、年内3回の利下げが適切となる可能性が高いとの見方を示したものの、これは「際どい判断」だと述べていた。同総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持っているが、6月の任期満了をもって退任する。 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事はワシントンでこの日開かれた別のイベントで、インフレの減速が停滞している可能性があると述べ、金融政策による景気抑制効果の程度に疑問を呈した。 同理事は「もし政策が十分に景気抑制的だったなら考えられないような金融市場の動きや成長持続が目立つ」とし、「私は景気抑制的だとはみているものの、十分に景気抑制的かどうかは時がたたなければ分からない」と語った。 政策当局者らは昨年7月以来、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを5.25-5.5%に据え置いており、利下げを急がない考えを示してきた。3月の消費者物価指数(CPI)統