浦上 早苗 [経済ジャーナリスト/法政大学IM研究科兼任教員] Mar. 13, 2020, 06:00 AM 国際 82,106 中国では3月に入り、新型コロナウイルスの感染者が激減している。 3月10日に確認された感染者は、武漢で17人まで減少。軽症者を収容するために体育館などを転用して開設した武漢のコンテナ病院も、同日に14施設全てを撤収した。上海ではディズニーランドの一部が営業を再開するなど、経済活動も徐々に正常化に向かっている。 中国で感染対策において重要な役割を担っているのが、衛生当局専門家委員会のトップを担う、83歳の鍾南山氏だ。2003年に中国で大流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)で、現場のトップとして奮闘。SARSを軽視、または隠ぺいしようとする政府に異を唱えたことで知られる鍾南山氏は、“建国以来最大の感染症”の対策で再び表舞台に登場した。 「政府の発表も、メディア