クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件5月6日、ポンピドゥー・センター・メッスで開催中の「Lacan. Quand l'art rencontre la psychanalyse(ラカン。芸術が精神分析と出会うとき)」展で、近代絵画の傑作でラカンが生前所有したことでも有名なキュスターブ・クールべの《世界の起源》をはじめとする5作品が破損され、1作品が盗難にあった。その後、破損された作品の作者のひとりが事件に関する声明を出し、物議を醸している。 文=飯田真実 デボラ・ド・ロベルティが公開した動画(https://vimeo.com/943331424)より、被害を受けたギュスターヴ・クールベ《世界の起源》 事件の起源 5月4日(土)にヴェルサイユ宮殿のガラスの回廊を荒らされる事件が起きたフランス。翌週の月曜には、ポンピドゥー・センター・メ