今世紀に入ってから、CDパッケージの売り上げが伸び悩み、音楽業界全体が沈滞ムードと言われて久しい。なかでも、メインユーザーの邦楽指向などの理由から、洋楽は苦戦を強いられている。 そんな逆風のなか、外資系レコード会社ユニバーサル ミュージックは、2009年元旦に洋楽内に邦楽レーベル「デリシャス・デリ・レコーズ」を立ち上げた。洋楽レーベルから日本人アーティストをリリースすることは、ジャズやクラシックなどでは珍しくないが、こちらが手がけるのはいわゆるJ-POPだ。 なぜ今、洋楽レーベルからJ-POPを海外へ発信するのか? その経緯や真意を、洋楽セクショントップの加藤公隆氏に聞いた。 ユニバーサル ミュージック株式会社 ユニバーサル インターナショナル・マネージング・ディレクター。 1972年生まれ。三和銀行を経て、1998年、ポリドール株式会社 (現 ユニバーサル ミュージック株式会社)入社。営