「これまでは新商品のアイデアはあっても、それを実現する技術力がありませんでした。ここに来てようやく両方がマッチするようになってきたんです」――アイリスオーヤマの家電事業部 統括事業部長の石垣達也氏は、こう話す。 大手家電メーカーがグローバル競争に苦しむ中、アイリスオーヤマの家電事業は好調だ。同社の2018年12月期(18年1月~12月)の業績は、グループ全体で4750億円(前期比13%増)と過去最高を記録し、アイリスオーヤマ単体で見ても1550億円(同9%増)と堅調に推移した。特に家電事業の売上高は810億円(同23%増)と好調で、単体売上高の半分以上を占める。 同社は2009年にLED照明で家電事業に参入し、13年には大阪・心斎橋に家電の開発拠点を開設。大手家電メーカーの早期退職者を集めて技術力を強化し、その後は掃除機、炊飯器、エアコン、ドラム式洗濯機、液晶テレビなど続々とラインアップを