心は宇宙世紀に生きているわれわれが改めて刻の涙を見ることになった「ガンダムUC」。それはただ優れた作品であるだけではなく、ひとつの特別な“現象”である──という作家・堀田純司さんの論。 今回はオッサン向けに特化した内容ですみません。そして、「俺は最初から追いかけているよっ!」という人にも申し訳ないところですが、私はここにきて福井晴敏さん原作のアニメーション作品「機動戦士ガンダムUC」は、ただ優れた作品であるだけではなく、ひとつの特別な“現象”であると感じ、その本質について考えたほうがいいと思うようになりました。なぜならこの作品には、面白いだけではない、2つのユニークな特徴が感じられるのです。 ちょっと定量化するすべがなく、主観で恐縮ですが、「ガンダムUC」の特徴のひとつ目は、その成果に対して世の中の反応が静かであること。「新作が出るたびに掲示板でスレが立つよ」「俺のまわりでは盛り上がってる