Tweet Linux カーネルの中には、カーネル内でのデッドロックやメモリリークなど、カーネル自身のデバッグを行うための様々な機能が含まれています。しかし、 kernel パッケージに含まれている普通のカーネルでは大部分が無効化されているため、実際に運用を開始してトラブルに遭遇するまで、カーネル自身のバグに気が付かないケースが多くあります。 RHEL の場合、多くのデバッグ機能を有効にした kernel-debug というパッケージも提供されています。 kernel-debug パッケージに含まれているデバッグ用カーネルを用いてシステムの構築時に試験を行うことで、運用開始後に遭遇する可能性のあるバグの一部を事前に見つけて対処を行うことができます。また、運用開始後でも、原因の究明に役立つことがあります。 kernel-debug パッケージのインストールは、以下に示すように yum コマン
ftraceの使い方については、以下の記事でも紹介しましたが、 ftraceを試してみました - へにゃぺんて@日々勉強のまとめ 過去には紹介しなかった使い方も分かったので、あらためてまとめます。 過去に紹介したときは、 「関数単位でカーネルの実行状況のトレースログを出してくれる機能」 という紹介でしたが、実は他にも機能があります。 なお以降の説明は、Linux 3.14.51で確認したものです。 また、debugfsのマウントポイントをで略記しています。 参考: debugfsのマウント方法 (マウントポイント /sys/kernel/debug の場合) sudo mount -t debugfs none /sys/kernel/debug カーネルコンフィギュレーションの変更 ftraceを使用する際もカーネルコンフィギュレーションの変更が必要です。 Kernel hacking
Linux Kernelのmmcドライバを調べる機会があったので、メモ代わりに概要をまとめてみたいと思います。 (Kernelバージョンは4.1をベースに記述しています) はじめに mmcドライバとは、Linuxのストレージデバイスドライバの一つです。 eMMCやSDカードといったデバイスをLinuxで扱うためのドライバとなっています。 以下のような処理を担っています。 ハードの初期化処理 接続されているデバイスの認識やスピードモードの設定 SDカードか、eMMCか SDホストコントローラの認識 ファイルシステムや上位層からのデータ転送要求の処理 mmcドライバの構造 mmcドライバのソースは、以下に格納されています。 mmcドライバは下図のように構成されています。 mmcブロック・キュードライバ この部分では、上位のブロックI/O処理部から受けた要求を、キュードライバがキューで管理します
本章では、Armadillo-400 シリーズに固有な Linux カーネルのデバイスドライバーの仕様について説明します。 Armadillo-400 シリーズでは、カーネルコンフィギュレーションを変更することにより、標準で有効になっているもの以外の様々な機能を使用することができます。 Armadillo-400で、標準で有効になっていないデバイスドライバーを使用するためには、以下の手順でカーネルコンフィギュレーションをおこなう必要があります。 ボードオプションによりどのピンに機能を割り当てるか選択する。 ボードオプションは、make menuconfig でコンフィギュレーションを行う場合、Linux Kernel Configuration の System Type -> Freescale MXC Implementations -> MX25 Options -> Armadil
この記事はLinux Advent Calendar 2016 9日目の記事です。 遅刻してしまい申し訳ございません。。。 とある事情があって1ヶ月半ほど独自NICのLinux向けのネットワークドライバを開発していた。 今回はARM用のデバイスドライバを開発した。NICはXilinx社のFPGAであるZYBOを用いて開発した。 まだ十分に実用段階というわけではないが、ひとまず独自NIC経由でのpingやiperfが通ったので、後学のために知見を残しておきたい(誰得だ、という感じだが)。 ソースコードはまだ公開されていないが、そう遠くないうちに公開する予定(たぶん)。 はじめに Linuxのデバイスには キャラクタデバイス - バイト単位のデータ通信 (e.g. シリアルポート) ブロックデバイス - ブロック単位のデータ通信 (e.g. ディスク) ネットワークデバイス の3種類がある。ネ
In Visual Studio 2022 17.10 Preview 2, we’ve introduced some UX updates and usability improvements to the Connection Manager. With these updates we provide a more seamless experience when connecting to remote systems and/or debugging failed connections. Please install the latest Preview to try it out. Read on to learn what the Connection ...
UIO: ユーザー空間でデバイスドライバ作成が可能に UIOがLinux Kernel 2.6.23-rc1でマージされました。UIOはユーザー空間でドライバを作成するための仕組みです。Hans-Jurgen Kochの提案したパッチで、Greg K-H経由でマージされています。 UIOは、これらのハードルがあるカーネル空間でのドライバ開発部分をテンプレート化することで簡便にしてしまいます。一部の定義をカーネル空間で用意する必要がありますが、大半の部分をユーザー空間だけで実装できるようです。メモリにデバイスのレジスタなどさえマップできればよい、あるいは割り込みの通知さえ行えればよいのであれば利用できます。 ユーザー空間でUIOを利用する側からは、/dev/uio0をopenしてmmapすると、デバイスのメモリ空間が見えます。また/dev/uio0からreadすると、割り込みが起きるまでブロ
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