中国・新疆ウイグル自治区の幹部は24日、一部のイスラム教徒の女性が頭からすっぽりとかぶり、顔全体を覆い隠す衣装(ブルカ)について、公共の場所などでの着用を禁じていることを認めたうえで、「少数民族の伝統衣装でなく、イスラム教徒やアラブ国家の服装でもない。まったくの過激な服装だ」と述べた。 中国政府は同日、今年で成立60年を迎える同自治区の発展状況などを記した白書を発表。これに合わせ、幹部が北京で記者会見した。同幹部は「ブルカをかぶった男性が子どもを誘拐する問題がある」とし、「こんな服を着れば遅れた民族になる。受け入れられない」などと語った。 同自治区では、ウイグル族のイスラム教徒と漢族との対立が激化し、暴力事件などが相次いで発生。区都ウルムチ市などがブルカの着用禁止規定を出したと伝えられていた。(北京=古谷浩一)