ジャガイモ不足による一部ポテトチップスの販売終了・休止が広がる中、メーカー各社は主要産地の北海道以外で、原料の加工用ジャガイモ生産の拡大を進めている。近年、加工用ジャガイモは生産量が急伸する「成長産業」(山本有二農相)。九州での増産も見込まれ、幅広い世代に人気のポテチ不足解消に一役買いそうだ。 「ジャガイモ不足の中期的対策として、加工用の産地の新規開拓をしたい」 カルビーの伊藤秀二社長は12日の決算会見で、九州や東北などでの産地開拓に強い意欲を示した。昨夏の北海道への相次ぐ台風上陸など、異常気象による不作のリスクを分散させるのが主な狙いだ。 九州では既に宮崎県や鹿児島県などでコメの裏作として生産しており、規模の拡大を図る。水田を活用することで、水に弱い病害虫の被害を少なくするメリットもある。 生食用も含めたジャガイモ全体の生産量は、約8割が北海道産。農家の高齢化などで、2015年の全