変動応力の理想化 実際の機械構造物に加わる応力は単純な正弦波などではなく、その振幅、周波数などが時間的に変動することが多いです。しかし、そのような複雑な負荷状態について調べる前に、単純で理想化した応力状態での疲労強度について考えます。 一般に疲労試験(JISでは疲れ試験という)により材料の疲労に対する強度を求めますが、この時材料に加える応力は図7-1のような単純な正弦波を入力します。試験方法はJISに規定されていまして、平面曲げや回転曲げなど様々な方法があります。 変動応力を表すパラメータについて簡単に説明します。 最大応力σmax 図7-1に示すように発生する応力の最大値です。 最小応力σmin 図7-1に示すように発生する応力の最小値です。 応力振幅σa 応力振幅は下式(7-1)で表されます。片側の振れ幅を表します。疲労強度は応力振幅の影響を大きく受けますので、疲労強度を検討する上で最