マスクについて簡単にまとめておくと、 1.不織布マスクは隙間が多く、感染者が周りに病原体を撒き散らさない効果は大きかったが、周囲が感染をブロックする効果は乏しかった。 2.インフルなど典型的呼吸器感染は有症状からの感染が多く、しかも症状きつくて街を歩いてる感染者は相対的に少数
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。 岩田健太郎先生ご執筆の「J-IDEO」次号記事「突破口 感染症診療の「難問」に答えはあるか(11)」を期間限定(〜2022年3月10日)で無料先行公開致します。 ※本記事が掲載される「J-IDEO」3月号は3月10日刊行予定です。 突破口 感染症診療の「難問」に答えはあるか(11) 第11回 2類か,5類か,スルメイカ 岩田健太郎 いわた けんたろう 神戸大学大学院医学研究科 微生物感染症学講座感染治療学 教授 S「さっき,休憩時間にワイドショー見てたんですが,“2類”か“5類”か問題,
本稿執筆時点で、新型コロナのいわゆる「第5波」が急速に収束しています。 https://www.worldometers.info/coronavirus/country/japan/ (閲覧日 2021年9月28日) 報告される患者数も激減していますし、入院ベッドも重症患者のいるICU、軽症患者の病棟ともに患者数がみるみるうちに減っていきました。検査の数が少ないから患者を捕捉できていない、わけではないのです。この患者減少はリアルなのです。 第5波は過去最大の患者数増加で、ピーク時はとても大変でした。入院できない方もたくさんいて、特に東京では自宅での症状の悪化や死亡の事例も多発しました。ですから、手放しで喜んでよいわけはない、のですが、それでも、僕らはもっともっと悲惨なシナリオを懸念していました。 まあ、僕は「予測」の専門家ではないので、基本的に「準備」はしますが、予測はしません。異なる複
東京五輪は一種の「Go To キャンペーン」ですよ。 昨年7月、Go To トラベルが実施される直前、政府の感染症対策分科会の尾身茂会長は「移動自体が感染拡大につながらない」などと言っていましたが、旅行には飲食などさまざまなイベントが含まれています。結局、Go To トラベルが感染拡大に影響を与えることを示唆する論文が出ましたね。 東京五輪は全国から観客やボランティアがやってくる。彼らが日帰りの直行直帰をするのか、はなはだ疑問です。現在、東京都や埼玉県では1人の感染者から何人に感染が広がるのかを示す「実効再生産数」が「1」を超えています。つまり、感染が拡大傾向にある。それなのにどうして東京五輪を開くのでしょうか。明らかに矛盾しています。 ■「バブル方式」の意味すら知らない大会主催者側 感染リスクがあるのは一般人だけでなく、選手らも同様です。政府や都、大会組織委のずさんなバブル方式がそれを物
岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科教授。島根医科大学(現・島根大学)卒業。ニューヨーク、北京で医療勤務後、2004年帰国。08年から現職(撮影/楠本涼) AERA 2021年4月26日号より 新型コロナウイルスの第4波が本格化している。AERA 2021年4月26日号で、感染症専門医の岩田健太郎医師が、日本のコロナ対策の課題を語った。 【図】マスク生活で陥りがち!気を付けたい12項目はこちら! * * * ――日本国内でも従来のウイルスよりも感染力が高い変異株が急速に増え、新型コロナウイルス新規感染者の増加が続いている。神戸大学大学院教授で感染症専門医の岩田健太郎医師は、この第4波は「防ぎようのない自然現象として起きたわけではない」と指摘する。 第4波の到来を防ぐチャンスはありました。国内で最初に変異株への感染が報告されたのは昨年末でし
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