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ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり 井出草平 社会学 社会 エグゼクティブ・サマリ 久里浜医療センターの樋口進氏らのグループが発表した論文から、ゲーム障害を過剰診断していく方針が読み取れる。この論文は厚労省・文科省の政策にも影響があると考えられ、ゲーム好きの健康な子どもや若者たちが、精神疾患とレッテルを貼られ精神科病棟に入れられる未来も現実味を帯びてきた。 先日、ゲーム障害の有病率調査が久里浜医療センターによって発表された。【注1】英語論文として発表されたため、まだ一般には知られていないが、専門家の間ではかなり話題になっている。というのも、久里浜医療センターはゲーム障害でない人を診断しようとしているのではないか、と、いわゆる過剰診断を懸念する声が湧き上がっているからである。 本稿では、久里浜医療センターの研究を紹介
近年,国際的に激しい議論が繰り広げられている自閉症の原因論をめぐる話題にかんして,私どもが横浜市で行った疫学調査が重要な一石を投じました。この調査結果は,イギリスのJournal of Child Psychology and Psychiatry誌に掲載される予定ですが,すでに2月に同誌のオンライン版で公開され,諸外国のメディアからかなりの反響を集めております。国内では他に先立って日本自閉症協会横浜支部の皆様に知っていただければと思い,ここに調査の概要をご紹介します。なお,ここでは広く自閉症スペクトル全体を指して「自閉症」の用語を用いることにします。 MMR(麻疹,おたふくかぜ,風疹)という混合ワクチンの定期接種が,わが国では1989年4月から導入されました。しかし,ワクチン中のおたふくかぜワクチンが主因と思われる無菌性髄膜炎が多数報告されたため,1993年4月に中止されました。その
自閉症スペクトラムについて、一般的な解釈に誤解があるようだ。 自閉症スペクトラムとは、おおまかに言えば、自閉度(仮にこう呼ぶ)と知的障害度を別個のものとして捉え、それを縦軸と横軸に当てはめた、イメージ的な概念である。 その上で、知的障害は明らかにないが自閉度が高い症状をアスペルガー症候群と定義し、知的障害を伴いかつ自閉度が高い症状をカナー型自閉症と定義したのである。従って、このイメージ的な概念を仮に他の精神障害にも適用したならば、たとえば知的障害はあるけども自閉度は高くない症状もあることになる。それがこの記事で隠喩的に用いた言葉「聞き分けのよい知的障害」あるいは「聞き分けのよい学習障害」などに相当する。 つまり、自閉症研究の、少なくとも自閉症スペクトラムという概念を多用するある理屈体系においては、知的障害と自閉症という二つの症状は別個の症状である、という前提が存在するわけだ。 どうもここを
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