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ブックマーク / synodos.jp (89)

  • 「見守り」と「疫学調査」は両立しない――福島の甲状腺検査の構造的問題 稲葉俊哉氏インタビュー/服部美咲 - SYNODOS

    右足でアクセルを踏みながら、左足でブレーキをかける 東京電力福島第一原子力発電所(以下福島第一原発)事故後、子どもの甲状腺がんの増加を不安に思う福島県民の声が多く上がった。 福島県は、県民の不安を解消する目的(以下、「見守り」と呼ぶ)で、甲状腺がんやその疑いの有無を超音波機器でふるいわける検査(甲状腺がんスクリーニング。以下、甲状腺検査)を開始した。加えて県は、原発事故による放射線被ばくの子どもの甲状腺への影響を調べることを、甲状腺検査の目的として掲げた。 県民健康調査のあり方の議論および結果の分析については、これを検討する専門家会合(「県民健康調査」検討委員会。以下、検討委員会)が設置され、議論が続けられてきた。 今回、2013年から2022年まで、検討委員会の委員を務めた稲葉俊哉氏にお話を伺った。稲葉氏は、広島大学原爆放射線医科学研究所がん分子病態研究分野教授であり、専門は放射線医学、

    「見守り」と「疫学調査」は両立しない――福島の甲状腺検査の構造的問題 稲葉俊哉氏インタビュー/服部美咲 - SYNODOS
  • 「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

    1.はじめに 日経新聞に載った「月曜日のたわわ」の広告は波紋を呼んだ。「月曜日のたわわ」は青年漫画誌の連載漫画であり、その漫画のキャラを使った広告が不適切であるとして批判されたのである。批判の趣旨は、広告で描かれた絵は女子高生を性的に扱っており、新聞の広告として不適切という点にある。これに対し、表現の自由で許される範囲であるという反論がなされ、活発な論争が起きている。 これに類似の論争はこれまでに何度も繰り返されてきた。古くは、人工知能学会表紙事件(2014年)、新しくは宇崎ちゃん献血ポスター事件(2019年)、そして直近では温泉むすめ事件(2020年)が記憶に新しい。 これらの論争では、人々がその表現をどう受け取るかが争点の一つである。しかし、騒動の渦中に人々がその表現をどう受け取っているかが調べられた例は多くはない。稿ではこれを試みる。この広告に対して批判する意見、容認する意見はど

    「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2022/04/21
    わー、さすがプロの調査だ、一読しただけでは素人目には穴が見つからない。結果も興味深い/ブコメは分析解釈について侃侃諤諤。
  • 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性 『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー 社会 「ロジカル・シンキングを身につけよう」「これからの教育に必要なのは論理的に話す・聞く・書く能力である」……論理的に考え、書いたりプレゼンテーションしたりする能力はビジネスや教育分野でもてはやされ、現代では欠かせないスキルとして広くうたわれている。 しかし改めて考えると、「論理的」とはなにか? 「論理的」であることは何に立脚しているのか? どこでも共通する普遍的なものなのか? 『「論理的思考」の社会的構築』を著した渡邉雅子氏は、「「論理的」だと感じる思考や論理の型は、実は文化によって異なっており、それぞれの教育の過程で身につけていくものだ」と指摘している。稿では、「論理」の多様性やその社会的構築過程、小論文教育から見えるフランス独自の論理のあり方、日におけるア

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2021/09/21
    日米仏での「論理」の構造の違い。「論理」は普遍ではない、と。おもしろい/こりゃ比較文化論だな、と思ったら著者の専門だった。
  • ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり/井出草平 - SYNODOS

    ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり 井出草平 社会学 社会 エグゼクティブ・サマリ 久里浜医療センターの樋口進氏らのグループが発表した論文から、ゲーム障害を過剰診断していく方針が読み取れる。この論文は厚労省・文科省の政策にも影響があると考えられ、ゲーム好きの健康な子どもや若者たちが、精神疾患とレッテルを貼られ精神科病棟に入れられる未来も現実味を帯びてきた。 先日、ゲーム障害の有病率調査が久里浜医療センターによって発表された。【注1】英語論文として発表されたため、まだ一般には知られていないが、専門家の間ではかなり話題になっている。というのも、久里浜医療センターはゲーム障害でない人を診断しようとしているのではないか、と、いわゆる過剰診断を懸念する声が湧き上がっているからである。 稿では、久里浜医療センターの研究を紹介

    ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり/井出草平 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2021/08/30
    〈久里浜医療センターと樋口氏の今までの活動を知っている者にとっては「またやったのか」という感想しか出ないが、今回はその手法がより巧妙になった〉
  • 国連におけるジェンダー主流化ーー”all men”から”all human beings”へ/小林綾子 - SYNODOS

    国連におけるジェンダー主流化ーー”all men”から”all human beings”へ 小林綾子 紛争平和研究、グローバル・ガバナンス 国際 #安全保障をみるプリズム#「新しいリベラル」を構想するために 「インドのハンサ・メフタ(Hansa Mehta)がいなければ、“Human Rights”でなく“the Rights of Man”の普遍的宣言になっていただろう。…ドミニカ共和国のミネルバ・ベルナルディーノ(Minerva Bernardino)は、世界人権宣言の前文に「男女の平等」という文言を挿入するよう説得した。ベルナルディーノを含むラテンアメリカの女性代表は…男女の同権を認める初の国際合意となった国連憲章起草にも重要な役割を果たし、世界人権宣言に同じ道を開いた(注1)。」 これは、アントニオ・グテーレス(António Guterres)国連事務総長が2018年に行った演

    国連におけるジェンダー主流化ーー”all men”から”all human beings”へ/小林綾子 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2021/03/08
    1948年、世界人権宣言採択までの過程。また1997年、国連経済社会理事会による「ジェンダー主流化」定義づけ/「ジェンダー主流化」なんて知らなかった。20年以上経つのに。
  • ネット炎上の驚くべき実態――『正義をふりかざす「極端な人」の正体』(光文社新書)/山口真一(著者) - SYNODOS

    2020.09.28 ネット炎上の驚くべき実態――『正義をふりかざす「極端な人」の正体』(光文社新書) 山口真一(著者)計量経済学 #SNS#炎上 あなたは、このように思ったことはないだろうか。 「最近社会が不寛容になった」 「ネットは攻撃的な人が多く、怖いところだ」 確かに、SNSやネットニュースのコメント欄を見ると、実に多くの罵詈雑言に出会う。「コイツ頭おかしいだろ」などの誹謗中傷はもちろん、「死ね」などの、非常に直接的で攻撃的なワードを使う人も少なくない。今年5月には、ネット上の誹謗中傷を苦に、プロレスラーが亡くなってしまうという悲しい事件も起きた。 今月発売された拙著『正義を振りかざす「極端な人」の正体』は、社会にあふれるそのような「極端な人」について、様々なデータ分析結果からその正体を炙り出すだ。書では、 ・なぜネット上で極端な意見が溢れているのか? ・「極端な人」はどれくら

    ネット炎上の驚くべき実態――『正義をふりかざす「極端な人」の正体』(光文社新書)/山口真一(著者) - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2020/09/28
    〈執拗な投稿をし、どこまでも追い詰めようとしている人は、ごく少数の炎上参加者の、さらにごくごく一部〉数百ものアカウントを作って執拗に攻撃していた例の話も。
  • 新型肺炎と日本経済――デフレへの逆戻りは避けられるか?/中里透 - SYNODOS

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が日常生活に与える影響が、現実の大きな問題となりつつある。最近の状況は、ちょうど9年前に起きた出来事、すなわち東日大震災の発災後の様子を思い起こさせるものだ。日用品の買いだめと品不足、各種イベントやスポーツ大会の開催中止、通勤・通学の困難化、サプライチェーン(供給網)の寸断による生産活動への影響の懸念など、震災後と現在の状況には共通点が多い。 福島第一原子力発電所の事故と同様に刻々と状況が変化し、収束の見通しが立たないことや、不安の原因となっているのが目に見えないもの(放射能汚染とウイルス感染)であることも、不安を増幅させる要因となっている。このところ、感染の防止とは直接的な関係のない商品(トイレットペーパー、紙おむつなど)についてまで買いだめの動きが広がっているが、これは新型肺炎の問題が、感染症としての実際のリスクの域を超えて社会不

    新型肺炎と日本経済――デフレへの逆戻りは避けられるか?/中里透 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2020/03/06
  • こんな「リベラル」が日本にいてくれたらいいのに/大賀祐樹 - SYNODOS

    自民党には入れたくないけど、かといって他に入れたい政党は無いなぁ……」 選挙で投票する時、こんな風に感じたことのある人もいるのではないだろうか。自民党の一強状態が続いているとしても、無党派層の数は多い。二〇一九年七月のNHKの世論調査では、自民党の支持率34.9%に対して、「支持なし」の回答は38.3%と上回っている。一方、野党で一番支持を集めた立憲民主党でも5.8%に留まる。安倍内閣を「支持しない」という回答が31%であるのに対して、与党の公明党を除いた野党の支持率の合計は保守寄りとされる日維新の会を入れても14.1%に過ぎない。 このことから考えられるのは、自民党や安倍内閣を支持する人が多く存在している一方で、自民党や安倍内閣を支持したくないと考えている人も少なからず存在していること、それにも関わらず、自民党や安倍内閣以外に積極的に支持したいと思える政党があると感じる人がかなり少な

    こんな「リベラル」が日本にいてくれたらいいのに/大賀祐樹 - SYNODOS
  • 「医師の知識と良心は、患者の健康を守るために捧げられる」――福島の甲状腺検査をめぐる倫理的問題 / 大阪大学・髙野徹氏インタビュー / 服部美咲 | SYNODOS -シノドス-

    2018.02.21 Wed 「医師の知識と良心は、患者の健康を守るために捧げられる」――福島の甲状腺検査をめぐる倫理的問題 大阪大学・髙野徹氏インタビュー / 服部美咲 2011年10月以降、福島県では県民健康調査の一環として、甲状腺のスクリーニング検査(無症状の集団に対して超音波で甲状腺の状態を調べる検査)を継続している。対象は事故当時おおむね18歳以下だった福島県民(1994年4月2日から2014年4月1日までに生まれた県民)約38万人で、2018年現在3巡目を実施し、2018年5月からは4巡目が開始される予定である。 甲状腺検査を含む県民健康調査の目的は当初「県民の不安を解消すること」と「県民の健康を見守ること」とされていた。2016年に県は県民健康調査についての中間とりまとめを出し、県民健康調査の目的を「事故による被ばく線量の評価を行うとともに被ばくによる健康への影響について考察

    「医師の知識と良心は、患者の健康を守るために捧げられる」――福島の甲状腺検査をめぐる倫理的問題 / 大阪大学・髙野徹氏インタビュー / 服部美咲 | SYNODOS -シノドス-
    kamezo
    kamezo 2018/02/21
    過剰診断の問題。
  • インターネット/SNSを活用した自殺予防の方向性――座間連続殺人事件から考える/末木新 - SYNODOS

    2017年10月末に発覚した座間市の連続殺人事件以降、自殺とインターネットの関連が話題になることが劇的に多くなった。この事件については、加害者はソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)のツイッターを使い、死にたい気持ちを抱えたインターネット利用者に声をかけ呼び出し、9名もの方を殺害したと報じられている。 この事件が発覚して以降、インターネットと自殺に関する研究を行っている筆者の研究室の電話は鳴りっぱなしになった。このことは、事件の衝撃が、大量殺人という点よりも、ツイッターを用いて被害者に声をかけていたという点にあったことを意味していると思われる。 事件発覚から3ヶ月近くの時間がたち、ようやく報道は落ち着いてきたところである。そこで、稿では研究やデータといった客観的な観点からSNS利用と自殺の関連について明かになっていることを紹介し、ネットを活用した自殺予防の方向性について

    インターネット/SNSを活用した自殺予防の方向性――座間連続殺人事件から考える/末木新 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2018/01/22
    〈自殺に関する講義を受けると、自殺による死亡リスクを低減するために支払っても良いと感じる税金の額が増えるという準実験データがある〉
  • 「福島の子どもは、大丈夫です」――甲状腺検査の現場から / 早野龍五×緑川早苗 / 服部美咲 | SYNODOS -シノドス-

    2017.12.28 Thu 「福島の子どもは、大丈夫です」――甲状腺検査の現場から 早野龍五×緑川早苗 / 服部美咲 これまでマスメディアやインターネットなどで、「東京電力福島第一原発事故によって飛散した放射性物質の影響で、福島の子どもたちに甲状腺がんがたくさん発生している」という主旨の言説が繰り返されてきた。しかし一方で、2016年度の県民健康調査検討委員会の中間とりまとめ報告(注1)、さらに2013年のUNSCEAR(原子放射線に関する国連科学委員会)とそれに続く白書(2017年現在で3報)をはじめ国際的な専門機関は、「福島第一原発事故後に放射線による影響で子どもに甲状腺がんが増えているとは考えられない」と公表している。(参考:「福島における甲状腺がんをめぐる議論を考える――福島の子どもをほんとうに守るために」) (注1)県民健康調査による中間とりまとめ(平成28年3月福島県民健康調

    「福島の子どもは、大丈夫です」――甲状腺検査の現場から / 早野龍五×緑川早苗 / 服部美咲 | SYNODOS -シノドス-
  • 「わかりやすさ」の時代に抗って――古くて新しいジャーナリズムの可能性/石戸諭(BuzzFeed Japan)×河野通和(ほぼ日の学校長) - SYNODOS

    「わかりやすさ」の時代に抗って――古くて新しいジャーナリズムの可能性 石戸諭(BuzzFeed Japan)×河野通和(ほぼ日の学校長) 社会 #リスクと生きる、死者と生きる 新聞社からネットメディア「BuzzFeed Japan」に転身した石戸諭さんの初の著書『リスクと生きる、死者と生きる』(亜紀書房)が刊行された。東日大震災被災地での長期にわたる取材から描き出されたのは、「怒り」や「悲しみ」といった感情だけでは割り切れない、複雑な感情を抱えて生きる市井の人々の姿だ。 わかりやすさに回収されることのない無名の人々の言葉は、私たちに何をもたらすのか。『中央公論』『婦人公論』『考える人』などの編集長を歴任した河野通和さんとの対話で浮かびあがったのは、かつて起こった「新しいジャーナリズム」の波との共振だった。(構成 / 小原央明・亜紀書房編集部、柳瀬徹) 石戸 『リスクと生きる、死者と生きる

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  • 近藤誠氏の『ワクチン副作用の恐怖』に対する批判とその先/NATROM - SYNODOS

    ワクチンの効果は実感しにくい。インフルエンザワクチンを例として考えてみよう。成人の季節性インフルエンザワクチンの有効率は40%~60%程度である(1)。ざっくり50%として、ワクチンなしだと100人中20人が発症する集団に、ワクチンを接種すると、発症を半分、つまり10人に減らすことできる。逆に言えば、ワクチンを接種していても100人中10人はインフルエンザを発症する。 この10人は「せっかくワクチンを接種してもインフルエンザに罹った。ワクチンには効果がない」と誤認しうる。一方、ワクチンのおかげでインフルエンザを発症しなかった10人は効果を実感できない。ワクチンを接種しようがすまいが発症しなかったであろう80人の中に紛れてしまう。 有効率の高いワクチンなら効果を実感できるだろうか。麻疹(はしか)ワクチンの有効率は高く、93%~97%だとされている(2)。集団におけるワクチンの接種割合が高けれ

    近藤誠氏の『ワクチン副作用の恐怖』に対する批判とその先/NATROM - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2017/11/24
    “出版社をはじめとしたメディア関係者にもお願いしたいことがある。医療に関する情報は人の命を左右する。〜あなたがたが安易に発した言葉が人を殺すことがある。その責任を自覚していただきたい”
  • リベラリストの「偽善」――リベラル国際主義に未来はあるか?/三牧聖子 - SYNODOS

    現代の政治家にとって、口先ばかりの「偽善者」というラベリングは致命的であるようだ。「ポリティカル・コレクトネス」に配慮してばかりの、中身のない美辞麗句はうんざりだという声、人々の苦境と怒りを率直に代弁し、たとえ世界中から排外的だ、非道義的だと罵られようとも、国民の利益だけを追求するリーダーを待ち望む声は、世界各地に広がりつつある。 このような世界で絶賛不人気な主張の1つが、自国の狭い利益だけを追い求めることなく、平和という共通利益を追求しよう、それこそが啓蒙された自己利益(enlightened self-interest)の要請なのだという「リベラル国際主義(liberal internationalism)」である。 史上初の世界大戦が終結した1919年、リベラル国際主義は人々に希望をもたらす新しいアイディアであった。2度の凄惨な世界大戦を経て、人類は、国際政治は軍事力だけがものをいう

    リベラリストの「偽善」――リベラル国際主義に未来はあるか?/三牧聖子 - SYNODOS
  • “共謀罪”をめぐる特別報告者の書簡で注目、国連人権理事会とは何なのか?/阿部浩己×荻上チキ - SYNODOS

    5月18日、国連人権理事会の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、「成立すればプライバシーや表現の自由を制約する恐れがある」と懸念を示す書簡を安倍総理に送った。また5月30日には、国連人権理事会の特別報告者のデービッド・ケイ氏が、日の表現の自由を調査した報告書を発表した。国連人権理事会の特別報告者とはどんな立場で、どのような調査報告を行っているのか? その後ろ盾となる、国連人権理事会は、何を目的に設立されたのか。2017年5月31日放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「日政府は制度の趣旨を理解していない!?国連人権理事会・特別報告者とは何なのか?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジテ

    “共謀罪”をめぐる特別報告者の書簡で注目、国連人権理事会とは何なのか?/阿部浩己×荻上チキ - SYNODOS
  • なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)” 教育社会学・教育科学 、山宏樹氏インタビュー 教育 #体罰#指導死#ダークペダゴジー#学校 学校の教室や部活動における、教師からの体罰が問題視されている。生徒を怒鳴る、脅迫する、見せしめにする、「飴と鞭」を使い分ける……など、子どもたちを恐怖で支配しようとする指導テクニックを指南する教育実践も多く出版されているという。なぜ今、このような教育方法の需要が高まっているのか。理想の教師像を抱いて教壇に立った教師たちが、なぜ子どもの意見を無視した方法論に手を染めてしまうのか。そして求められる実践について、東京電機大学助教・山宏樹氏に解説していただいた。(構成/大谷佳名) 恐怖支配、“飴と鞭”による指導は何が問題なのか ――最近、学校の先生の忙しさが問題となり、メディアなどでもよく取り上げられていますね。

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2017/06/07
    〈政府が暴力を独占することで治安を維持するという「リヴァイアサン」構想が近代国家の基本原理ですが、学校もまた国家と同様に基本原理のうちに「暴力による治安維持」という要素を含んでいる〉
  • 誰のため、何のための「改正」? 精神保健福祉法改正の構造的問題/竹端寛 - SYNODOS

    誰のため、何のための「改正」? 精神保健福祉法改正の構造的問題 竹端寛 障害者福祉政策 / 福祉社会学 福祉 #精神保健福祉法#社会福祉 来の趣旨に添うならば 一般的に、法律は現実の後追いである。法律で対応できない・法律が想起していなかった、現に起こっている新しい問題に対応するためには、法律の改正が時として必要になる。ただ、それが「誰のため」「何のため」か、で改正される内容が大きく異なってくる。2017年の通常国会で審議されている「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(以下、「精神保健福祉法」という。)の改正も、この根の部分で構造的な課題を抱えている。 まず、精神保健福祉法とは、何のための法律なのだろうか。法第一条には、次のように書かれている。 「この法律は、精神障害者の医療及び保護を行い、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 (平成十七年法律第百二十三号)と相

    誰のため、何のための「改正」? 精神保健福祉法改正の構造的問題/竹端寛 - SYNODOS
  • 中学生の「偽装数学嫌い」を見破り、救出する/守一雄・内田昭利 - SYNODOS

    アンケート調査の問題点 中学教師:ちょっと、(授業の前に市の教育委員会から頼まれた)アンケートをやってくれ。ささっと、答えてくれていいから。 生徒A:えー、また? ねえ、これ先生も見るの? 教師:見ない見ない。だから、正直に答えるんだぞ。 生徒A:(そんなこと言って、見るくせに。) 中学校などでは、生徒の実態をつかむために、アンケートを実施することがある。教育委員会からの指示であったり、学校教育の研究をしている全国の大学研究者からの依頼であったり、あるいは、校内で起こった問題に対する調査として学校自らが行うものもある。 誰でも簡単に実施できるものであるため、依頼する方も気軽に実施を要請してくる。こうしたアンケートは回答者が正直に質問に答えることを暗黙の前提にしている。少しくらい答えにくいものであったとしても、匿名で回答させれば、音を答えてくれるだろうと考えているようである。 しかし、中学

    中学生の「偽装数学嫌い」を見破り、救出する/守一雄・内田昭利 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2016/12/14
    アンケート調査の限界とスクリーニング、暗示的な働きかけの有効性について(特に調査の限界)は常に頭の片隅に置いておきたい。
  • 薬物問題、いま必要な議論とは/松本俊彦×荻上チキ - SYNODOS

    著名人が薬物で逮捕されるたびに個人の人間性や経歴などが注目されがちだが、薬物依存症の治療や再犯防止に関する議論は十分と言えるだろうか。薬物問題を整理すると共に、薬物報道の問題点とは何なのか、国立精神・神経医療研究センターの松俊彦氏にお話を伺った。2016年2月3日放送、TBSラジオ荻上チキSession-22「薬物問題で、いま必要な議論とは」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら → http://w

    薬物問題、いま必要な議論とは/松本俊彦×荻上チキ - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2016/10/25
    2016.02.23付。〈国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦氏〉
  • あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS

    福島第一原発事故の被害が伝えられる際には、客観的な根拠や現地の一般の人々の声以上に、政治的な思惑や社会的な影響力が強い人たちの「大きな声」ばかりが目立ちました。このことが情報を錯綜させ、福島に対しての誤解や支援のミスマッチによる復興の遅れ、風評被害などを拡大させてきたと言えます。 今回の記事では、そのような「大きな声」の一部を具体例として集めました。 目的としているのは、これらの事実を事実として、当時の空気感と共に記録に残すことです。震災と原発事故がとくに報道や伝達の段階において、どのような被害を実際にもたらし、なぜそのような事態が起こってしまったのか、それを考察するための記録資料として残すためです。具体的な記録を残すために実例を用いますが、一つひとつの事例をもって特定の人物や団体を非難することが目的ではありません。 なお、これらの「大きな声」はいわゆるノイジーマイノリティであって、震災後

    あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS
    kamezo
    kamezo 2016/09/16
    震災直後のノイジーマイノリティの記録。