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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (5)

  • [書評] 自閉症は津軽弁を話さない リターンズ: 極東ブログ

    書『自閉症は津軽弁を話さない リターンズ ---コミュニケーションを育む情報の獲得・共有のメカニズム』は、書でも当然触れているが3年前に出された『自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く』の続巻とも言える。内容は、この現象、つまり、自閉症は方言を話さないという現象についての、学際的な広がり、実態報告、実証研究などであり、さらに、方言を話す自閉症についても言及されている。小説ではないので、ネタバレにもならないだろうが、書の結語とも言えるのは、《自閉症と方言、解くべき謎はまだ残されているようです》ということだろう。この領域に関心を持たざるをえない私としても、全容はつかめていないように思えた。 まず、もっとも重要であり、議論の前提となるのは、「自閉症は方言を話さないという現象」である。前著に研究経緯があり書でも言及されているが、概ね実証レベルでその現象がまずもっ

    karotousen58
    karotousen58 2020/10/21
    “さらに踏み込めば、親密性の言語が構築できずに大人になった人間はどのように親密性の言語を再教育していくかという問題でもある。”同じような思いを持つ私は、鳥取弁を話さない自閉症者。大学入学後に初めて意識
  • 世界史の学習漫画を大人買いした話: 極東ブログ

    昨年の春だったと思う。世界史のを書き始めた。子供に読ませようかと思ったこともある。20ページくらい書いただろうか。そのあたりで、なんとなく中断してしまった。そういえば、平成史も中断中。古典の学習書は書き上げたが、見直しがいろいろあって、保留状態で眠っている。まあ、なんかそんな気まぐれが多い。気まぐれといえば、自著の続編も60歳になって書こうと思っていたが、これは、末子が大学に入ってからかなとなんとなく思っている。で、世界史である。 自分が書いていた世界史は、世界の歴史を逆に辿るものだ。とはいえ、時代を逆に見るという趣向ではない。「なぜ今の日はこの日なのか?」という理由を世界史的に説明するというのが目的である。だから、アステカ文明については触れない。モンゴル帝国については触れるつもりでいた。ビザンチン帝国については、触れる、なぜかというと……といった趣旨のにするつもりだった。 資料が

  • [書評] 自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実(スティーブ・シルバーマン): 極東ブログ

    かつての漫画家というべきなのかためらうが、私がよく馴染み、また難病を抱え込んでいるという点でも共感をもってきた漫画家さかもと未明さんが、もう数年前になるが、精神科医から発達障害だと診断され、『まさか発達障害だったなんて』(参照)や『奥さまは発達障害』(参照)という書籍で、いわばカミングアウトに近い形でそうした障害を抱えた自分を受け止めて表現しているのを知り、率直、その点、よかったねさかもとさんという思いと、他方、もにょんとした思いもあった。 まず、難病というのは経験者の側になるととんでもない弱者として世界に置かれたようないいようのない不安に陥る。この感覚はできるだけ自著にも書いたが難しいものだった(自著への揶揄を受けるたびに書かないほうがよかったかとも悔やんだ)。そして一人ではもう生きられないという弱者自覚は、もう自分は他者からの慈愛を請うしかないのだ、もう一人孤独に悪ぶっては生きられない

    [書評] 自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実(スティーブ・シルバーマン): 極東ブログ
  • ピンズラー教材ドイツ語2をようやく終えた: 極東ブログ

    ピンズラー教材ドイツ語2をようやく終えた。教材は来一日一課だから、30日で終わるはずなのに、70日かかった。途中、もうダメだとなんども思った。こんなに難しい言語だと思わなかった。 当初、ドイツ語なんて英語とそっくりで簡単じゃないかと思っていた。枠構造とかも規則は簡単だから覚えたらそれでいいではないか。動詞変化も格変化も規則的だし数は多くないから暗記はそれほど難しくない。まあ、そこまではそう。 愕然と難しいと思ったのは、聞き取りからだった。だんだん自然な速度になるにつれ、聞き取れなくなる。Duで受ける動詞が倒置になるとDuのDの音が、動詞の変化形のstに吸収されて聞こえない。ちょっと気になって音声波形を分析してみたけど、Dは発音されてなかった。 格変化も一通り暗記しただけだと、聞き取りのなかでほいっと出てくるときは難しい。発話するときには格変化の感覚がないと違和感がある。というか、プログラ

    ピンズラー教材ドイツ語2をようやく終えた: 極東ブログ
  • 松江市教育委員会による「はだしのゲン」学校図書室閉架問題について: 極東ブログ

    松江市教育委員会による「はだしのゲン」学校図書室閉架問題について、あまり関心を持っていなかったのだが、ツイッターで話題になっていたのでよく見かけた。それを見つつ疑問に思うことも多かったので、事態の経緯と論点を少しブログにまとめてみた。 報道の経緯 初出の報道がどこからであるかは明確には追求できなかった。ネットで調べた範囲では、毎日新聞の「2013年08月16日19時22分」の記事が内容の点で比較的古く、かつ比較的に詳しいので、ことの概要を知る点から参考にしたい。記事中の「ことが分かった」という表現からわかるように、最新ニュースとして報じられていた。「はだしのゲン:松江市教委、貸し出し禁止要請「描写過激」(参照)より。 漫画家の故中沢啓治さんが自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」について、「描写が過激だ」として松江市教委が昨年12月、市内の全小中学校に教師の許可なく自由に閲覧できな

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