2012年10月18日。東京の文部科学省の会議室で、異例の記者会見が行われた。 米国科学振興協会(AAAS、The American Association for the Advancement of Science)が発行している世界を代表する科学雑誌「サイエンス」の担当者たちが来日、翌日付の「サイエンス」誌に掲載した論文について執筆者たちを招き異例の記者会見を行ったのである。 こんな話は聞いたことがない。 「はやぶさ」の時にもなかったこと 「サイエンス」誌に掲載された日本の研究では、近年では小惑星探査機「はやぶさ」が行った小惑星「イトカワ」の近接観測の成果、持ち帰ったサンプルの解析成果が特集扱いで2度にわたり掲載されことが記憶に新しい。だが、その2度の「はやぶさ」特集の時でさえ、「サイエンス」誌は日本で記者会見を行ってはいない。 東京での発表は、論文『水月湖から得られた1万1200年
今年、南部先生、小林先生、益川先生がノーベル賞に輝かれた。 そのニュースを実験室で知り「おお、このメンバーなら誰も文句がつけられない。つけられるとしたら遅かったことくらいだ。」と思った。ただ、組み合わせが少し妙なので「何で?」と思い、確認すると「自発的対称性の破れ」とある。なるほど〜。 しかし、これは難しい。特に南部先生の業績は説明できる気がしない、というかそれ以前に説明できるほどきちんと分かっている自信がない*1、笑。実際にテレビ局から電話がかかってきた。私はにやりと笑ってこういった。「おう、おまえか。言いたいことは分かる。だが、これは相当難しいぜ。」ざっと説明するが頭を抱える彼。「明日の朝までに、また聞きなおすよ。」 集まり NHK のニュースをみる。いかにも分かってそうな顔で「自発破れ」といっているのがちょっと面白かった。 そして、問題の益川先生の発言である。 「いや、大してうれしく
Artist, Scientist and Innovation Synthesizer About TEDx, x = independently organized event In the spirit of ideas worth spreading, TEDx is a program of local, self-organized events that bring people together to share a TED-like experience. At a TEDx event, TEDTalks video and live speakers combine to spark deep discussion and connection in a small group. These local, self-organized events are bran
「予備知識のない状態でニセ科学を見分けるのは難しい」という指摘があったので、予め警戒しておくべきニセ科学をリストアップしてみる。 量が多くて一度には書ききれないので順次追加。説明だけでなく項目自体増やしていくので、抜けを思い付いた方、間違いを見付けた方は御一報頂ければ幸甚。 広い意味で「間違った情報が信じられている」ものとしては歴史・経済・政治分野などにも多く存在すると思うが、この辺りは厳密な検証が困難であり泥沼化しやすいので割愛する。 また「かつて支持されていたが棄却された仮説」は科学的にニセだったわけではないので取り上げない。「科学の原則に則っていないニセ科学」と「科学に則してはいたが誤りだった仮説」は別物なので注意。 医学系 医学は勿論科学を元に発達した学問だが、多分に経験的である(=効く理由は判らないが効くことは実証されるような状態)ために似非理論が排除し難いのか、或いは患者への説
17歳の天才男子高校生が発明した、核兵器の発見技術2011.06.22 20:006,208 mayumine 17歳の少年が、貨物コンテナから密輸入された核兵器を発見する事ができる研究プロジェクトを発表しました。 テイラー・ウィルソン君のプロジェクト「能動的アプローチと受動的アプローチが補完し合って核の脅威を検出する技術」は、2011年のインテル国際学生科学フェアで、インテル青年科学賞を受賞しました。 貨物コンテナの中に核爆弾が隠されていないか、自動的にスキャンできるというもの。 今現在では(アメリカ)国内に入ってきたコンテナは手作業で数えていますが、つまるところ、ほとんどがきちんとチェックされていません。 ウィルソン君はこの問題を解決しようとしました。 彼によると、 2つの重水素が反応する重水素核融合が基本原理です。重水素原子2個を原子核融合させると中性子が発生します。ここで発生した中
しかし、あらゆるトラブルを 次のオポチュニティに変えていこうという マインドというのは、いつも持っています。 ミュージックボトルを作ったのも、 枕もとで天気予報を知らせる小瓶を 床に臥していた母親に 作ってあげたいということから 出発しているんです。 瓶を開けたときに 天気だったら鳥の声がする、 雨だったら雨音がする、 そういうものを作ろうと思っていました。 ですから、発想のもとは 音楽ではなかったのです。 そのうちに母は亡くなってしまいました。 母の死や、 学生の尊敬が得られないこと、 そういう問題を経験して 常に次の作品を生んでいると思います。
国の地震調査研究推進本部が、宮城県沖から福島県沖まで連動する巨大地震を、長期評価の対象に追加し、今月公表する方針だったことが分かった。 大津波を伴う約1150年前の巨大地震の全体像が最近明らかになってきたためで、同本部は宮城県には2月に事前説明を終え、福島県にも3月中に説明する予定だった。公表を目前に東日本大震災が起きたことに対し、専門家からは「想定されていたより大きい地震が発生する可能性を、事前に伝えておければ……」と悔やむ声も出ている。 同本部では2005〜09年度、宮城県沖で起きる地震を重点調査。古文書の記録で知られていた869年の貞観地震は宮城県―福島県沖の長さ200キロ、幅100キロの断層がずれたマグニチュード(M)8クラスとみられ、津波により宮城―福島県沿岸部の内陸3〜4キロまで浸水していたことを地質調査やコンピューターの想定実験で明らかにした。東日本大震災の浸水域は最大5キロ
キイロタマホコリカビ。柄の先端にある丸い部分に胞子が詰まっている=ネイチャー提供キイロタマホコリカビ。柄の先端にある丸い部分に胞子が詰まっている=ネイチャー提供 「農業」をする粘菌が見つかったと、米ライス大学の研究チームが英科学誌ネイチャーで発表した。エサとなる細菌が少なくなると、食べ尽くさずに一部を体に取り込んでから別の場所に移る。移動先で体内の細菌をまいて、新天地で細菌が増えるのを待って食べるという。 この粘菌は、生物学の実験でよく使われる「キイロタマホコリカビ」。新天地を目指して移動する時には、それまでバラバラに動いていた数万の細胞が寄り集まって、ナメクジのような形になる。移動先で胞子をまいて繁殖するときに、胞子を包む袋の中に取り込んでいた細菌も一緒にばらまく。 研究チームは、米国各地で採取した野生の35株のうち、13株がこうした原始的な「農業」をすることを見つけた。移動先にエ
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47Newsの記事によれば、探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」に着陸した際に、岩石採取のための金属球を発射できなかったのは地上から送ったプログラムにミスがあったのが原因だったこと分かったらしい。 はやぶさは着陸と同時に金属球を発射して、砕いた岩石をカプセルに取り込む計画だったが、このプログラムに「着陸のために地表に水平な姿勢を取ったら、金属球の発射を止める安全装置を作動させる」という誤った内容が含まれていたとのことである。 結果的に、微粒子の採取には成功したので、まあドンマイということで。
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