タグ

池田信夫に関するysmatsudのブックマーク (44)

  • イノベーションの経済学 講義録 - 池田信夫 blog

    Next Global Jungleで、YouTubeにアップロードされた私のSBI大学院大学の講義を、ほぼ逐語的に書き起こしてくれた(YouTubeの画像つき)。全部で7時間だから、原稿用紙で約400枚。1冊分だ。これを私の学生でも何でもない人が、ボランティアで(1ヶ月以上かけて)やってくれるのだから、ウェブってすごい。ありがとう。 第1章 イノベーションとは何か 第2章 イノベーションの思想史 第3章 経済成長と生産性 第4章 起業家精神 第5章 技術革新 第6章 ファイナンス 第7章 ...

  • 人権という迷信 - 池田信夫 blog

    きのうの記事がわかりにくかったようなので、少し補足しておこう。「基的人権」を信じる人にとっては、人権を売買するというのは許しがたい発想だろうが、そんな不可侵の重大な権利が「生まれながらに万人に等しく与えられている」というのは、根拠のない迷信である。そもそもこれは事実の記述なのか価値判断なのかも不明だ。 事実としては人が遺伝的に人権を持って生まれてこないことは明らかなので、これは「政府が人々に人権を与えるべきだ」という価値判断だろう。しかし生まれた瞬間に、すべての人に同じ権利を政府が賦与すべきだという根拠はどこにあるのだろうか。こうした自然権の概念の欠陥を最初に指摘したのは、エドマンド・バークである:私は、各個人が国家の運営において持つべき権限、権威、指揮などを文明社会内の人間の源的直接的な権利に数えることを拒否する。私の考察対象は文明社会の人間であって、これは慣習(conventio

  • 金融危機についての入門的まとめ - 池田信夫 blog

    年末になって、屋にはぞろぞろ「大恐慌」が出てきた。現在の不況を「大恐慌」などと名づけるは、それだけで読まないほうがいい。それは著者が1930年代と現在の違いを理解していないことを示すからだ。しかし官僚やメディアにはそのレベルの理解も共有されていないようなので、今年の記事をまとめて金融危機についての入門的な知識をまとめておこう。ちょっと長いので、いつも読んでいる読者は飛ばしてください。金融危機の原因は大恐慌とは違う:今回のアメリカの金融危機の最大の原因は、住宅バブルの崩壊にともなって、複雑でリスクの見えにくい金融商品の逆淘汰が起こったことによる金融システムの崩壊だ。これは30年代の大恐慌とも日の90年代とも異なる21世紀型の危機であり、既知の処方箋はない。マクロ政策は、一時的な「痛み止め」の意味はあるが、今回の危機はそれだけで自然治癒するほど軽傷ではない。 大恐慌は再来しない:シュ

  • 著作権法は業界団体のための法律ではない - 池田信夫の「サイバーリバタリアン」

    著作権法の改正をめぐって、動きが活発になってきた。 最大の焦点となっていた「フェアユース」について、政府の知的財産戦略部(以下、知財部)は導入の方針を固め、29日の「デジタル・ネット時代における知財制度専門調査会」に「日版フェアユース規定」の原案を提出する。 これに対して、日レコード協会やJASRACなどの業界団体は次のような要望書を知財部あてに提出した。 当該調査会には、かかる法制化により大きな影響を受ける権利者を代表する立場の者が構成員として参加していないばかりか、権利者あるいはその関係者に対する意見の聴取すら行われておりません。「創造」、「保護」、「活用」は知財計画の重要な柱と認識しておりますが、権利者が不在のまま「活用」ばかりに話が及ぶとすれば、甚だ公平さに欠けた運営と言わざるを得ません(強調は引用者)。 この要望書は、業界団体が著作権法を理解していないことをよく示してい

    著作権法は業界団体のための法律ではない - 池田信夫の「サイバーリバタリアン」
    ysmatsud
    ysmatsud 2008/10/28
    なんかちがう
  • 中山信弘氏のフェアユース論 - 池田信夫blog

    きのうのICPFセミナーは、定員100人が満員札止め。個人のセミナーでは初めてだ。それだけ中山氏の発言に重みがあるということだろう。岩倉正和弁護士の話は「ネット法」が中心だったが、中山氏はもっぱらフェアユースの話だった。 来年の通常国会に出る著作権法改正案では、検索エンジンの合法化が出ることは確実らしいが、それを超えてフェアユースを導入するかどうかは微妙のようだ。文化審議会では、まだ審議に入っていないという。これだけ大きな改正を3ヶ月で決めるのは、常識的には無理なので、再来年以降に先送りされる可能性が強い。その理由を質問されて、中山氏ははっきり答えなかったが、事務局の著作権課が消極的らしい。その山下和茂著作権課長は、業界団体の会報に次のように書いている:あたかも権利者団体が「ダビング10」を人質に「身代金」を要求しているかのような下品な記事が全国紙の「経済面」に掲載されるという状況が、こ

  • 「第5権力」としてのウェブ

    総務省の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会(デジコン委員会)」は9月26日、地上デジタル放送のB-CASを見直すことを決めた。6月にまとめられた第5次答申では「消費者や権利者の立場からB-CASについてさまざまな指摘が行なわれた」ことを理由に廃止の方向を打ち出している。放送局も反対していないので、B-CASの廃止が事実上決まった。 B-CASがなくなると、ダビング10の信号は受信機で無視できるようになるので、これをどうするかが焦点だ。デジコン委員会の村井純主査(慶應義塾大学教授)は「技術と契約」で対応する方針を示した。しかし、法律で強制しない限り、ダビング10に対応するかどうかは受信機メーカーの自由だ。国内メーカーが(放送局の圧力を恐れて)ダビング10を採用しても、海外メーカーが「ダビング10なし」を売り物にして乗り込んでくる。ダビング10も実質的に廃止(任意の規格)に

    「第5権力」としてのウェブ
  • ジャーナリストのための3分でわかるマクロ経済学 - 池田信夫 blog

    『諸君!』11月号に上杉隆・伊藤惇夫・宮崎哲弥3氏の座談会が出ている。そこで3人とも麻生首相のバラマキを批判しているのだが、宮崎氏が「今の景気をみれば、財政出動型の経済政策そのものは正しい」というと、他の2人も「それはわかります」と同意している。ジャーナリストにも、まだ経済学の常識は常識になってないようだ。上杉氏は当ブログを読んでいるようなので、マクロ経済学の常識をジャーナリストにも3分でわかるようにまとめておこう。 ジャーナリストも政治家も、わからないことはその道の専門家に質問できるという特権があるので、耳学問で結論は知っているが、論理的に理解していない。特に時間をかけて基礎的な勉強をしないので、学生時代の知識がそのまま残っていることが多い。私の学生時代に、サミュエルソンの教科書の最初に出てきたのは、次のような図だった: この45度線は所得と支出が等しくなる水準をあらわしている。有効

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/10/03
    なんでもかんでもとりあえずハイエクすげーみたいなこといってる印象をうけなくもない
  • ICPFセミナー 中山信弘氏 - 池田信夫 blog

    きょう「デジタル・コンテンツ利用促進協議会」の設立総会が開かれ、中山信弘氏が会長に就任した。そのあいさつが、妙に専門的でおもしろかった。彼は「著作権法は強行法規じゃないのだから、法改正しなくても契約ベースで解決できる」という議論は「理論的には成り立つ」としながら、「ハリウッドのように脚家の組合が脚料をめぐって映画会社と団体交渉するようなシステムは日にはないので、契約ベースで問題を解決するのは百年河清を待つに等しい」という。 たしかに伝統的なメディアについてはそうかもしれないが、デジタルメディアでは、ccライセンスのように電子的に契約のテンプレートをつくることもできる。Googleが「YouTubeライセンス」みたいなものをつくって世界の権利者と電子契約すれば、著作権法はoverrideできるのだ。問題は、現在の著作権法による権利保護が強すぎるため、それより弱い契約を結ぶインセンティ

  • 米国で著名ブロガー死亡相次ぐ 日本でも「ドクターストップ」発生

    米国で著名ブロガーの死亡が相次ぎ、「デジタル時代の労働搾取」と話題になっている。ブログがメディアに匹敵する存在に成長、24時間労働を強いられているケースも多い。日国内でも「ドクターストップ」が出た著名ブロガーもいる。今やブログ運営はハードワークなのだ。 スクープするために「劣悪な24時間競争」強いられる 著名ブロガーの相次ぐ死亡を挙げて、「デジタル時代の労働搾取」と報じたのは2008年4月6日のニューヨークタイムズ。記事によれば、Russell Shaw、Marc Orchantといった著名ブロガーが心臓発作や血栓症などで相次いで死亡。公式な診断書では「ブログ」が死因とはされないものの、周囲でブロガーの劣悪な労働環境の危険性がささやかれているというのである。 同紙によれば、なかでも競争が激しいのはテクノロジーやニュースについてのブログで、企業のスキャンダルや新製品ニュースをスクープするた

    米国で著名ブロガー死亡相次ぐ 日本でも「ドクターストップ」発生
    ysmatsud
    ysmatsud 2008/08/31
    「池田さんは、ストレスを抱えながらも、雑誌に掲載されるよりも社会的に影響力のある情報をいち早く掲載できるメリットがあるとして、ブログの運営は続けていく意向だ。」/Yahooニュースの記事が削除されたので張替え
  • 「ストリートビュー」騒動をめぐる誤解 - 池田信夫 blog

    グーグルの新機能「ストリートビュー」が、論議を呼んでいる。上の画像はわが家の近所だが、確かに驚異的な細密さだ。私は意に介さないが、これを「気持ちが悪い」という人がいるのも事実だろう。先行してサービスが始まった海外でも、訴訟などが起こっている。これに対して「自分の家を映すのはやめてくれ」というのは自由だが、法的根拠はない。風景は個人情報ではないからだ。まして「サービスをやめろ」などというのは暴論である。 ただ高木浩光氏の報告によると、総務省の「通信プラットフォーム研究会」で、グーグルの担当者が「日では、名前を表札に書いている。わざわざ自分の名前を公道に出しているわけだから、プライバシーなんて気にしていない」と発言したようだ。こういう無神経な発言は、火に油を注ぎかねない。そもそも名前がプライバシーなのか、というのが大問題だからである。ASCII.jpのコラムにも書いたが、私は個人情報保護法

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/08/11
    (個人情報保護法に基づいて)「 グーグルやヤフーが、だれかに「私の個人名の入っているウェブサイトをすべてインデックスから削除しろ」という訴訟を起されれば、敗訴する可能性も高い。」
  • ハイエク 知識社会の自由主義 - 池田信夫 blog

    やっとハイエクができた。発売は19日だが、アマゾンでは予約の受付が始まった。あくまでも新書なので、「ハイエク入門」として誰でも読めるようにやさしく書き、専門的な議論や文献は省いた。しかしケインズとの論争は現在の世界経済を考える上でも示唆に富んでいるし、彼の法哲学はShleiferなどの実証研究でホットな話題になっている。また「合理的経済人」の仮定を徹底的に拒否した彼は、行動経済学の元祖としても再評価されている。そういう専門的な議論や参照文献のリストアップは、サポートページでやる予定である。序文を引用しておこう: 世界の金融市場を、前代未聞の危機がおおっている。現代の金融商品は数学やコンピュータを駆使した「金融工学」によって合理化され、あらゆるリスクは技術的にヘッジされ、世界中の市場がいっせいに暴落するパニックは起こりえないはずだった。今回のサブプライム・ローン危機による株価の暴落は、通

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/08/09
    これはよまざるをえない
  • 知的独占に反対する - 池田信夫 blog

    当ブログでも紹介したBoldrin-Levineのが今月末に出る。といっても、中身はすべてウェブサイトで公開されているので、4000円は「製代」ということか。 厳密な数学的証明は、International Economic Review(2003)に出た彼らの論文で行なわれている。それによれば、知的財産権と称するものは、来の財産権とは異なる特定の業界に与えられた特権(privilege)であり、知的独占とよぶべきだ。これを全面的に廃止しても、財産権と市場メカニズムだけでイノベーションのインセンティブは守れる(むしろ競争によって高まる)。 彼らの論文は、賛否両論の反響を呼んだ。SolowやStallmanは賛成したが、KleinやRomerは「特殊な需要関数を想定していて非現実的だ」と批判した。ケンブリッジ大学出版局のレフェリーからも何度もNGを出され、5年がかりで出版にこぎつけ

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/07/18
    むむむー。ここんとこの一連の著作権の言及、なにか違和感がある。あとで考える。
  • 「ネット法」に反対する - 池田信夫 blog

    著作権の問題は、どうも自民党で法制化の動きが急速に進んでいるようなので、ネット規制のときと同様、MIAUなどが対策を立てたほうがいいと思う。きのう送られてきた「ネット法」についての補足説明も、自民党の動きを意識している。以前も書いたように、私は「隣接権を廃止して権利を集約する」という考え方には賛成だが、映画会社やレコード会社が「ネット権者」になるのは反対だ。境真良氏も指摘するように、ネット権を持つ事業者は制作者への正当な対価の支払い義務を負うと言うが、これは欺瞞である。最初から利用する権を付与された事業者と、利用される定めを負わされた制作者の間に、「正当な対価」など設定され得ない。流通業者が源的な権利者になり、創作者が流通業者に依存しないと作品を発表できなくなるのは、「一億総クリエイター」になり、インターネットで「中抜き」が行なわれている現状に逆行するものだ。「補足説明」では、創作者にも

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/07/17
    むー。やっぱりその「財産権」というのがなんのことをいってるのかわからない。あとで考える
  • Gross National Cool - 池田信夫 blog

    きのうの記事は、わかる人にわかるようにしか書かなかったのだが、意外にも今月最大のアクセスを記録した。アクセス元をみると、京大をトップとして大学からのアクセスが多いので、少しわかりやすく解説しよう(長文失礼)。 きのうの図2は、学部の教科書に出てくる「独占価格」の説明だ。つまり著作権とは、国家公認の独占なのだ。こういう政策は有害であり、例外的に許されるのは電力やガスなどの「自然独占」の場合だけで、これも競争的にすべきだという議論がある。デジタルコンテンツの場合には、価格が限界費用=複製費用と均等化するスピードが速いので、独占を作り出さないと投資のインセンティブが失われる、という理由がつけられるが、こういう費用構造はコンテンツだけではない。 たとえば新しいファッションが発表されると、似たような服が同じシーズンに大量に出回るが、デザイナーは「著作権」なんか主張しない。ブランドの価値を守ること

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/07/16
    「情報の価値=(新規性×娯楽性)/(自分との距離)」/「情報の価値(新しさ)」←情報の価値を新しさと捉えることの妥当性についてあとで考える
  • 著作権は必要か - 池田信夫 blog

    著作権法を廃止しろ、というのはいささかシャレがきつすぎたようで、まじめなコメントやTBがたくさんきた。かなりこみいった話だから、記事で補足しておこう。 記事の全体を読めばわかるように、私は「音楽ファイルをすべてタダにすべきだ」と言っているわけではない。著作権で守らなくても、情報から利益を上げる方法はいくらでもある、といっているだけだ。たとえば「宅配便」というビジネスモデルには特許がないが、ヤマト運輸は高い利益を上げている。先行者利益や規模の利益や補完的技術などによって複製可能な情報から利益を上げることができる、というのがBoldrin-Levineの主張だ。 たしかにCDがコピーフリーになると、マドンナのような大作のコストを回収することは困難になるだろう。しかし彼女の場合は、ステージまで含めた権利をプロデューサーにすべて売り、1億ドル以上の報酬を得ているので、彼らが作品をどう処分しよう

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/07/16
    「著作権法を廃止して財産権を既定値とし」←ちょっと意味がわからなかった。あとで考える
  • インフォコモンズ - 池田信夫 blog

    著者とは個人的なつきあいもあるし、よくを贈ってもらうが、だからといってほめないのが当ブログの冷酷なところ。残念ながら、書は「コモンズ」という基コンセプトからして間違っている。 コモンズというと恰好いいが、日語に訳すと入会地である。典型的には山林や漁場のように共同利用する資源で、経済学ではcommon pool resourcesとよぶ。これは排除不可能で競合的な資源のことで、「コモンズの悲劇」が起こることが知られている。しかしウェブは、この意味でのコモンズではない。情報は排除不可能だが非競合的だから、コモンズではなく公共財なのだ。この点は、セミナーでLessigにコメントし、彼も認めた。James LoveやWerbachなども、最近はpublic goodsという言葉を使っている。 コモンズというのは、著者が理想化するほど美しい世界ではない。むしろ前近代の日では総有制という

    ysmatsud
    ysmatsud 2008/07/16
    「「~アルファブロガーがネットイナゴを罵倒しても、イナゴは反論できない」というのは、イナゴの言語能力が低いだけのことで、少なくとも経済学でいう情報の非対称性とは何の関係もない。」
  • 加藤紘一氏の終焉 - 池田信夫 blog

    加藤紘一氏が保守流の「宏池会」の領袖として、森喜朗氏の次の首相と自他ともに認めていたころ、宏池会の政策勉強会にまねかれたことがある。総務省の電気通信事業部長のA氏が「ドミナント規制」を主張したのに対して、私が「裁量的な規制より線路敷設権や電波の開放が先だ」と批判した。 そのとき加藤氏は「その話は竹島さん(内政審議室長)のところでやってるはずだけど、進んでるんですか」と、やんわり私の主張に軍配を上げた。さすがに総裁候補というのは質的なことを理解しているものだと思って敬服した記憶がある。そのあとの「加藤の乱」さえなければ、日政治も経世会中心の利権政治から少しは合理主義に変わっていたかも・・・と惜しんだこともある。 ところが最近の加藤氏は、どうしたのだろうか。北朝鮮の拉致被害者を「北朝鮮に返すべきだった」と発言して批判を浴びたと思ったら、TBSの「時事放談」で内閣改造に関連して「経済

  • 地球温暖化詐欺 - 池田信夫 blog

    コメントで教えてもらったイギリスの公共放送、チャネル4の放送したドキュメンタリー(日語字幕つき)。特にIPCCが政治的に利用され、批判的な科学者を追放し、環境ロビイストが乗っ取った過程を、科学者の証言で追っている。「科学は質的に宗教であり、政治なのだ」というM.ポラニーの言葉を思い起こさせる。 当初は科学者のボランティアによる会合にすぎなかったIPCCが、1990年以降、急に政治的に注目され、巨大化したのは偶然ではない。社会主義の崩壊で職を失った東欧の共産党員や、西側の社会主義を掲げていた反政府運動が、「地球を守れ」「資主義を止めろ」というメッセージの象徴として、地球温暖化を選んだのだ。そして1990年を基準年とすることによって、莫大なCO2を排出していた東欧を統合した欧州は、何もしなくても大幅なCO2削減が可能で、その排出権を売ることもできる。日政府がそのトリックに気づいたのは

  • 資本主義という奇蹟 - 池田信夫 blog

    また磯崎さんからのTBをネタにして恐縮だが、「個が確立していない社会で市場経済をやるというのは、結構キツいんじゃないか?」という問題を、私もいま講義でテーマにしている。特に重要なのは、人類の所得が産業革命以後、わずか200年で1万倍以上になったのはなぜか、という謎だ。ちょうどその講義ノートを書いていたので流用すると、これには古来、多くの答があるが、私はこの資主義という奇蹟は、17〜8世紀のイギリスに一度だけ起こり、他の経済的に成功した国は、それを輸入したのだと思う。その要因として有名なのは資蓄積(Marx) 近代的個人の成立(Weber) 財産権の確立(North-Thomas) 法の支配(Hayek) 科学と技術の融合(Mokyr)こうした要因がすべてそろったことが近代西欧の成功の要因だったが、このうちどれを重視するかは人によって違う。かつて重視された1は、現在ではあまり問題

  • ノンワーキング・リッチ - 池田信夫 blog

    このところ、いろんなメディアから「格差社会批判の批判」みたいな取材が来る。「ワーキングプア」が消費しつくされたら、今度はその批判で飯をおうということらしいが、いい加減うっとうしいので、ここでまとめて書いておく。 先日の秋葉原事件の犯人も、年収は200万円というから、韓国の一人あたりGDPぐらいで、絶対的基準でみれば「プア」とはいえない。精神異常者というのは一定の確率でいるので、こういう突出した事件を一般化することはできない。ブルーカラーの待遇は労働需給の従属変数なので、それ自体を「是正」することは無意味だ。「日雇い派遣」の禁止は、企業がアンケートに答えているように、(もっと不安定な)アルバイトに置き換わるだけである。 問題はワーキング・プアではなく、その裏側にいる中高年のノンワーキング・リッチである。私のNHKの同期は、今年あたり地方局の局長になったが、話を聞くと「死ぬほど退屈」だそ