【パリ=三井美奈】フランスでオランド政権が公立小学校の「週5日制」実施を決めたが、先延ばしを決める自治体が相次ぎ、全国で登校日がバラバラのまま9月の新学期を迎えることになった。 仏は19世紀から日曜日と週の中日を休日とする週5日制をとっており、1970年代に水、日曜日が休日に定められた。2008年、サルコジ前政権は「子供が両親と過ごす時間を増やす」として、小学校では土曜日を休日に加え、週4日制に移行した。 ただ、授業時間はほとんど変わらず、現在は小学校低学年から1日6時間授業が普通。このため、小児科医や教育関係者から「1日当たりの児童の負担が大きい。4日制のままだと学力低下が起きる」と指摘が相次いでいた。 ペイヨン国民教育相は「小さい子供が授業に集中できるのは4・5時間が限界。年間144日しか子供が学校に行かない国は、仏だけだ。5日制への回帰は学力向上につながる」と訴える。 政府は今年1月