映画配給業界広しといえどもC調と無責任においてはこいつの右に出る者はいない 『絶体絶命を乗り切る超言い訳術』 (柳下毅一郎) 2012年12月28日 17時49分 カテゴリ: 皆殺し書評ノート タグ : 書評 『絶体絶命を乗り切る超言い訳術』 叶井俊太郎著 双葉社 1400 映画配給業界広しといえども、叶井俊太郎ほどデタラメな男はそうはいない。C調と無責任においてはこいつの右に出る者はいない。植木等がどうした。叶井俊太郎こそ真の無責任男である。 つまり、世の中に千人切りの男はいくらでもいるだろう。だが、十五股をかけてその相手が一同に集う誕生パーティを開かれたことのある男は叶井くらいだ(悪行三昧を見ていた友人たちがこっそり仕込んだのである)。しかもそこから逃げだすと(もちろん叶井は責任など取らずに逃げる)、ハワイに留学してそれまで以上に派手な女遊びを続ける。あまつさえその話を堂々と自分で本に