05年を境に日本は人口減少に向かい始めた。長期にわたる出生率の低迷で、若い世代の人口が減る一方、高齢者は激増していくという特徴を持つ。少子・人口減社会にどう向き合っていくべきか。立場の異なるお二人と考えた。【立会人・山崎友記子】 ◇少子化の要因は 立会人 日本の少子化、人口減少をどうみていますか。 駒村 人口減は避けがたいが、問題は今の出生率の低下が、人々が望んだ結果かどうかということだ。結婚や子どもを持つことをためらわざるを得ない制度上の問題があるのではないか。そうした障害に対応するために重要なのは子育て支援だ。子ども手当は増加する貧困世帯の子ども対策としては有効で、2万円程度は先進国では標準的。子ども手当が多い国では子どもの貧困率は低い。さらに重要なのは保育所の整備だ。支援の結果、出生率の回復に影響を与えることができるかもしれない。 松谷 少子化は長期的な傾向で、今後もその流れは変わら