ラルフ・スタインマン博士に師事した理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの免疫治療モデル開発ユニットリーダー、清水佳奈子さん(42)は「休日も体調が悪い日も研究に打ち込む超人。10年ほど前から受賞を待っていた。本当にうれしい」と話した。 博士は世界で初めて免疫細胞の一種「樹状(じゅじょう)細胞」の役割を解明。白血球の中に含まれ、樹木のような突起があるのが特徴で、がんの免疫治療やエイズウイルス(HIV)の治療などさまざまな分野へ応用研究が広がっている。 清水さんは2000年~02年、米ロックフェラー大学で博士の下で樹状細胞を研究した。「研究に対し真摯(しんし)な人。海外で学会がある際は大量の論文を機内に持ち込み読み進めていた」と振り返った。