詩人の、人生相談。あるいは、翻訳家としておなじみの言葉の達人が、20代の悩みへ真摯に応える。まっすぐな視線にたじろぐかもしれないが、いい具合にユーモアが効いてるので、胸まで届く。 たとえば、こう。 【問】 18歳の童貞です。女性を前にすると、必要以上に緊張してしまうんです。女の人に対してもっと自然に振舞える良い方法はないものでしょうか。 【答】 その緊張を持続させることのほうが、これからはたいへんさ。 この一行に凝縮されている、「女ナル存在」に向き合うための心得って奴が。女性に礼儀正しく接する、女性を尊敬する、いつまでも女性を好きでいつづけるための心構えがある。これは、分かってしまえばなァんだ、と腑に落ちるアタリマエのことなんだけど、それを知らずにこのトシになってしまったのが、わたし。 わたしこそ、18の春に知りたかった。 さりながら、女性へのまなざしは、時に厳しい。 女性が品のあるかわい