ポイント 魚が長期記憶として書き込まれた行動を思い出している時の神経活動を可視化 学習のルールが変更されると、その行動を思い出す時の神経活動パターンも変化する 環境の変化に応じて行動を選択し意思決定を行う神経回路を解明するモデルと期待 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、小型熱帯魚のゼブラフィッシュ[1]を用いて、魚が特定の行動を行おうと意思を決定する時に、大脳皮質に相当する領域の特定の神経細胞群によって保存されている行動プログラムが読み出される過程を可視化することに成功しました。これは、理研脳科学総合研究センター(利根川進センター長)発生遺伝子制御研究チームの青木田鶴研究員、岡本仁チームリーダーらによる成果です。 私たちは日常生活のなかでさまざまな行動の選択を行っています。例えば信号待ちでは、赤なら「止まれ」、青なら「進め」と判断します。これは、過去に同じような状況でどのように