2019年12月24日、前著『看板建築 昭和の商店と暮らし』の出版から7ヶ月後、満を持して『看板建築図鑑』を出版する運びとなった。初の単著である本書は、2018年の春に「大福書林」という出版社から届いた「このブログ記事にある立面図集をつくりませんか?」というお誘いからスタートした。実は2018年の年始に「3年以内に書籍を出版する」という目標を掲げ、イラスト制作とブログ、SNSを活用し積極的に「仕込み」をしていたという経緯があり、こうしたお誘いがあるのはある程度狙い通りのものであったものの、本ブログ掲載の直後に反応があったのは少々面食らってしまった。 さて話を伺ってみると、大福書林は瀧さんという小柄な女性が個人で興した出版社であり、ここで出した『いいビルの世界』、『喫茶とインテリア WEST』といったレトロ建築の本は、出版社名こそ意識しなかったもののかねてから気になっていたものだった。そして