「マスクはぜんぜん儲からない商品(苦笑)」 「さて、どれを選べばよいのやら……」 花粉症の季節、ドラッグストアの店頭やレジ周辺には、選択に迷うほど多種多様なマスクが並ぶ。ここまで強烈にプッシュしているのだから、さぞや売れているに違いない。そう思っていた。 「マスクですか? ぜんぜん儲からない商品ですね」──そう苦笑するのは、都内のとあるドラッグストアで店長を務める加藤賢吾氏(仮名・32歳)。 「ドラッグストアの全売上で見ると、マスクの割合は低いです。都内のドラッグストアの平均的な店舗では、年間3億円程度の売上があります。そのうちの半分、およそ1.5億円は医薬品と化粧品が占めています。マスクを含めた日用品の売上は10%ほどの3000万円程度。マスク単体だとそのうちの10%にも満たないかもしれません。まあ、そこそこ売れても年間で300万円程度でしょうか。マスクがよく動くシーズンは12月から翌年