ネット上で政治的なテーマを扱う場合、意識しなければならないのが、「保守とリベラルのレッテル貼り」からいかに逃れるか、という問題だ。だが一方でそうした「党派」のレッテルから逃れたとしても、批判対象となり得るという。それはいったい、どういうことなのか。 『言ってはいけない』(新潮新書)、『朝日ぎらい』(朝日新書)などの著書がある作家・橘玲氏と、『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)などの著書があるネットニュース編集者の中川淳一郎氏が語り合った。(短期集中連載・第5回) 中川:昨今のネットでは、「お前はどっち側だ」みたいなことの旗幟を鮮明にしなくてはいけないような雰囲気があります。小泉純一郎氏がその先鞭をつけたのでしょうが、「郵政民営化に賛成か、反対か!」みたいなところから始まり、2014年の東京都知事選でも細川護熙陣営について「原発に反対か、賛成か!」とやった。ここしばらくの沖縄県における